ザウター (SAUTER)とは?

皆さんは、
世界最古のピアノメーカーをご存知でしょうか?

ピアノを製作し始めてまもなく200年になる
ザウター (SAUTER)です。

伝統あるザウター家6代に伝わる高度なピアノ製作技術と
ピアノに対する高いモラル。

他メーカーには少なくなったハンドメイドを基調とした、
誠実なピアノから生まれる音楽性豊かなサウンド。

「もしベートーヴェンが生きていればザウターを弾いていただろう」
とも言われるザウターの魅力ついて、説明していきたいと思います。

ザウターの概要

ザウターの創業は、
ヨハン・グリムが1819年に、
現在のドイツのシュパインヒンゲンにて、
開いた小さなピアノ工房で始まりました。

これは、現存するピアノメーカーで最も古いとされています。
この頃は、月に1台の割合でピアノが製作されている程度の小さな工房でした。

その後、子供の居なかったグリムは、
妻の継子であるカール・ザウターにこの工房を継がせます。

そして、工房を本格的な工場に広げ、ピアノ製作中に改良を重ね技術向上を目指しました。
また、当時ピアノは高価だったため、購入しやすくするために融資システムを生み出し、
ピアノ市場に革命をもたらしたのです。

さらにその息子ヨハン・ザウターに引き継がれ、
彼はアメリカへ旅に出ました。

そこでヒントを得た彼は、それまで製造していたスクエアピアノから、
アップライトピアノへ製造割合を変えてきました。

さらに、ザウターは戦時中でも工場の拡張に成功し、
近代的な方法を次々に導入していきました。
メッセでの展示を機に、美しい音色とデザイン性が評価されるようになりました。

1950年代まで海外に輸出されませんでしたが、
今は100% Made in Germanyをモットーに、世界中に広まっています。

日本では、島村楽器が正規特約店として全国に160店舗を構えています。

島村楽器は、ザウター以外にも多くのブランドを
取り扱っている王手のピアノ代理店です。

ザウターの特徴

ザウターのピアノは他のメーカーと異なり、
今も全てのピアノをドイツ国内の
バーデン=ヴュルテンベルク州シュパイヒンゲンシュヴァルツヴァルト=バール郡で
製造しています。

製造は、ドイツの国家資格を持つピアノマイスターが行っており、
品質に重きを置いて生産されています。

製造に使用する木材は、きめ細かくまっすぐな木目の木材を厳選し、
選りすぐりの生息していた場所が近い木材同士を合わせることで、
豊かな音色と均一な音を生み出しています。

また、ハンマー部分には有機素材を活かしたピアノ演奏に
最適な弾力性の高いハンマーを使用しています。

さらに、響鳴板は非常に薄く、深い半球になっているため、
良い音を奏でることが出来ます。

ザウターのピアノの最大の特徴は、
R2 ACTIONと呼ばれる特殊なアクション構造です。

R2というダブルレイペティションアクションによって、
連打に対する反応をよくしています。

この連打性能は、グランドピアノにも匹敵するといわれています。

このアクションのおかげでピアニッシモを美しく表現することが
可能になっているのです。

音色は、明るく開放的で明瞭な美しい響きを持っています。

また、外装のデザインにもこだわっており、まるで1つのインテリアのようです。

ザウターと音楽家たち

最古のピアノメーカーであり、
モーツアルトが愛用していたと言われています。

現在でもザウターのピアノを愛用する音楽家に、
ピアノの貴公子と呼ばれているリチャード・クレイダーマンという
フランスのピアニストが居ます。

また日本人でも、ピアニストの山本実樹子さんがザウターピアノで
録音を行っています。

さらに2017年にはピアニストの梅村知世さんが、
大阪でザウターピアノを演奏するコンサートを開き、
聴衆を魅了しました。

ザウターのピアノを演奏するなら

ザウターのピアノは、
日本では島村楽器が正規特約店として販売を行っています。

アップライトピアノのモデルにPremiereというピアノがあります。

Premiereは、オペラでいう歌姫、プリマドンナを文字ったもので、
豊かな音色が特徴です。

このモデルのピアノは、150万円から220万円ほどで販売されています。
一番高額なグラウンドピアノに近い音色を持つアップライトピアノ、
130M line356万円ほどで販売されています。

グランドピアノに関しては、700万円前後で販売されています。

中古のピアノだと、20年前のもので80万円ほどの価格が相場となっています。

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