おすすめディレイエフェクター strymon/El Capistanを紹介!

おすすめディレイエフェクター strymon/El Capistanを紹介!

空間系ペダルの中でも特にまず手に入れるべきと言えるのがディレイでしょう。

原音を再生して繰り返す「やまびこ効果」によって、薄い残響を作りサウンドをリッチにしたり、テンポを合わせて音を返して曲中のフレーズにしたりなど、幅広い用途があります。

現代のロック、ポップスのギターではあらゆる場面で使用されています。
インスト主体のプレーヤーであっても音の厚みや奥行き、色気が増すので、ベーシックな音作りの段階でディレイかけっぱなしがデフォルトということも多いです。

今回はディレイペダルの中でも筆者が特におすすめするペダルをご紹介したいと思います。

■近年躍進を続けるブランド
元々は真空管バッファーを搭載した歪みペダルで話題を呼んだ「DAMAGE CONTROL」が、空間系のデジタルエフェクター中心の新しいラインナップで発足させた新ブランドが「strymon(ストライモン)」。

非常にナチュラルかつ高い音質で躍進を続けており、空間・モジュレーション系ペダルの分野では何台もの新定番モデルを送り出しています。
近年ギタリスト達の足元で見る機会がとても増えたメーカーです。

今回ご紹介するのは、そんなstrymon空間系人気モデル最右翼の一つ、「El Capistan(エル・キャピスタン)」です。

今や数多くのギタリストが愛用するこのペダル。
「ある程度ギターを弾いてきてクオリティの高いディレイが欲しい」「ナチュラルかつ機能が必要十分な空間系が欲しい」「最初のディレイペダルで失敗したくない」など、多くの方のニーズに応えるポテンシャルを持っています。

■テープエコーをシュミレート
このEl Capistanはデジタル・ディレイとは言っても、厳密にはdTapeテクノロジーと呼ばれる、テープエコーをデジタルシュミレートしたペダルです。
アナログテープエコーを再現しているので、デジタルペダルながら音は太く暖かく、しかし決して邪魔にはならない絶妙なチューニングです。

コンパクトエフェクターながら機能も非常に充実しています。
TAPE HEADスイッチで、オリジナルのテープエコー・マシンの再生の特徴をトレースした、3種類のテープヘッド・モード切り替えが可能。
隣のA/B/CのMODEスイッチは選択中のテープヘッドにより対応する機能が変わります。

single TAPE HEADモードでMODE Cに設定すると、ルーパーとしても使用が可能です。
ルーパー専用機と比べれば録音時間は短いですが、あると便利な嬉しい機能です。

■「テープの状態」をコントロール
コントロール・ノブはディレイペダルではおなじみのTIME、MIX、REPEATなどがあるのはもちろんですが、特徴的なのが「テープの古さ、動作、異常」など、テープの状態変化をシュミレートし、コントロール・ノブで調整できること。
これによりナチュラルな残響を得るにとどまらず、とても幅の広いサウンド作りが可能になっています。

それに一役かっているのが、「2nd ファンクション・コントロール」、いわゆるノブの「裏モード」です。
TAPとBYPASSの2つのフットスイッチ同時押ししながらコントロール・ノブを操作することで、テープ・バイアス調整、リピート音のロー・エンド調整、テープ劣化度の調整など、多岐にわたるコントロールが可能になっています。

この裏モードで特に嬉しいのが、スプリング・リバーブを足せるようになっていること。
アンプにリバーブが無い時でもこのペダル一台で対応が可能になるので、ライブでアンプを借りることが多いプレーヤーには重宝する機能です。

■痒いところに手が届くこだわりの数々
その他にもstrymonのこだわりが感じられる機能が随所に盛り込まれています。

ギター信号などの入力信号をAD変換せず、アナログのままディレイ音とミックスすることで原音を損なわない「アナログ・ドライ・ミックス」。

ディレイ音をバイパス切替え時に残すBuffered Bypassと、ディレイ音を完全にカットオフするTRUE & Buffered Bypassのバイパス方式の切り替え。

内部スイッチによる切り替えでステレオ入力にも対応。アウトプットはモノラルのアンバランス端子が左/右チャンネル用に用意されおり、ステレオ・エフェクターとしても使用可能です。
+4dBのライン入力にも対応しているため、アンプのSEND/RETURNや、ミキサー卓のインサートに接続しラック型エフェクターのように使用するなども可能になっています。

専用のフットスイッチを用意することでお気に入りのプリセットを一つ記憶して呼び出すことや、エクスプレッション・ペダルをコントロール・ノブの一つにアサインしてコントロールするなど、便利な機能が満載です。

■使用上の注意点
strymonのペダル全体に言えることですが、消費電流が高めになっています。このEl Capistanは250mAです。
パワーサプライによっては出力端子の電流量が足りない場合がありますので注意が必要です。

専用のACアダプターが付属しますのでそれによる駆動が最も安定的ですが、近頃strymonからもパワーサプライが発売されたようですので、そちらを試してみるのもありでしょう。

■価格に見合った満足度
El Capistanの販売価格はおおよそ¥35,000ほど。
コンパクトエフェクターとしては高いと感じる方もおられるでしょうが、触ってみれば納得、むしろこの値段でこの音が手に入るのであれば安いくらいです。

特筆すべきは味付け程度に薄くかけた時のシンプルな「音の良さ」です。
残響音が太いのにレンジ感が絶妙で邪魔にならず、しかも原音を損なわないので、かけるだけで上手くなったように錯覚するとはまさにこのこと。

strymonでは他にもTIMELINE、BRIGADIER、DIGなど、他にも素晴らしいディレイペダルがラインナップされています。

一台持っておいて損はないので、ぜひ一度お試し下さい。

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