覚えておきたい電子ピアノのおすすめの選び方

ピアノは大きく分けてアップライトピアノとグランドピアノがあり、どちらも大音量で豊かな表現が可能です。しかし、日本では住宅環境などにより、思う存分ピアノを楽しめる環境はそれほど多くありません。そのような環境でもヘッドホンをしながら演奏ができる電子ピアノはとても便利です。現在の電子ピアノは、一昔前までのものとは比べ物にならないほど格段に性能が良くなっていますので、生ピアノとの違いや感覚さえ理解できれば、充分活用できます。そこで今回は「覚えておきたい電子ピアノのおすすめの選び方」と題しまして、主に、生ピアノの代わりに活用させたい電子ピアノの選び方をお伝えしていきたいと思います。

目次

覚えておきたい電子ピアノのおすすめの選び方

今回は下記の項目で電子ピアノについてお伝えしていきます。

・生ピアノと電子ピアノの違いとは?
・電子ピアノの音について
・電子ピアノのサンプリング音源
・電子ピアノの物理音源
・鍵盤アクションの種類
・電子ピアノの鍵盤の種類
・鍵盤の材質について
・スピーカーの位置
・使用目的を絞る
・覚えておきたい電子ピアノのおすすめの選び方【まとめ】

では、電子ピアノの選び方について詳しくみていくことにしましょう。

生ピアノと電子ピアノの違いとは?

生ピアノと電子ピアノは鍵盤を弾くことで演奏ができる楽器なので、白鍵と黒鍵の構造を見れば、その楽器がどのようなものなのか想像はしやすいと思います。しかし、生ピアノと電子ピアノは、中身の構造が全く異なります生ピアノは、鍵盤を押さえると弦を叩くハンマーが作動し、鍵盤から指を離すとダンパーが弦を押さえて音が止まる仕組みになっています。言葉では簡単ですが、この一連の動作はかなり複雑で、音の減衰や響き、アクションと呼ばれる機構が働く際の音、鍵盤を弾く際の音など、さまざまな音が発生し、空気中に振動として伝わります。一方、電子ピアノは、鍵盤を押さえることにより、電子回路が反応し、アンプなどの増幅装置を通してスピーカーから音が出るようになっています。この違いだけを見ても、電子ピアノは生ピアノとは全く別物の楽器だということがわかります。

グランドピアノの鍵盤アクション部を解説している動画です。英語ですが分かりやすいので参考にしてみてください。

こちらはアップライトピアノの鍵盤アクションの解説動画です。

電子ピアノの音について

お伝えしているように、電子ピアノは生ピアノとは全く別物の楽器として認識しておくことをおすすめします。といいますか、電子ピアノという一つの楽器として使用することを強くおすすめします。電子ピアノは、生ピアノとは音が発生する仕組みが全く異なりますので、生ピアノと同じ音を出すことはできません。しかし、生ピアノに限りなく近い音を感じることはできます。また、電子ピアノの中には、生ピアノでは作ることができない音を発生させることもできる機種もあります。では、現在一般的に販売されている電子ピアノの音の仕組みには、どのような種類があるのでしょうか?次に詳しく見ていくことにしましょう。

電子ピアノのサンプリング音源

電子ピアノの音は大きく分けて2種類あります。一つ目は現在最もよく採用されているサンプリング音源と呼ばれるものです。あと一つは物理音源というものです。物理音源については次に詳しくお伝えします。まず、サンプリング音源についてですが、この音源は、簡単に言えば、生ピアノの音を録音し、鍵盤を弾くことで再生させるというものです。しかし、ただ録音して再生するだけでは、88鍵あるピアノの特徴を再現することはできません。現在のサンプリング音源は、生ピアノの88鍵分すべて1つずつ、強弱の段階に分けて、弦の減衰の過程まで全てステレオで録音しています。また、ハンマーが弦を叩く際に発生するノイズやペダルのノイズ、ダンパーを解放する際の音、鍵盤を弾く際に音などもそれぞれの強弱に分けて録音しているので、かなり表情が豊かなピアノの音を楽しむことができます。

ヤマハの電子ピアノP-125のデモ演奏です。リーズナブルな価格が魅力の電子ピアノで、ピアノの音はサンプリング音源によるものです。

電子ピアノの物理音源

続いて、物理音源について詳しくお伝えしていきたいと思います。勘のいい方ならその名称を見れば想像ができると思いますが、物理音源とは、電子回路による仮想上の中で、生ピアノの構造を再現させたものです。この仕組みはかなり画期的で、録音された音を再生させるサンプリング音源とは大きく異なり、音の強弱や表情がより現実的な音として発生させることが可能です。物理的に電子回路内でピアノそのものを再現するわけですから、生ピアノで発生するハンマーやダンパー、ペダルなどのノイズも違和感のない自然な音で発生します。また、仮想空間上でピアノを新しく設計して再現させることも可能なため、現実の世界では作ることが困難な大型のグランドピアノや全ての弦をスチールのみにしたピアノなどを再現させることができます。この辺りは、ピアノが好きになれば、いつかは必ず気付く音の違いの話ですが、そうした音の仕組みについての情報も知っておくと便利だと思います。

ローランドの物理音源ピアノLX700のデモ演奏動画です。

鍵盤アクションの種類

さて、ここまでは電子ピアノの音源に関してお伝えしてきました。続いては、電子ピアノの鍵盤についてお伝えしていこうと思います。ピアノを実際に習われた経験のある方ならすぐにご理解いただけると思いますが、グランドピアノとアップライトピアノは、同じピアノであっても、鍵盤アクションの構造が異なります。また、構造上に少し無理のあるアップライトピアノは、グランドピアノとは音の響きも異なります。この違いがそれぞれの良さにもつながるのですが、所謂、クラシックの演奏はグランドピアノが適しています。というのも、クラシックピアノの作品の多くはグランドピアノで作られているからです。音の強弱や繊細な演奏はグランドピアノの方が優れているのです。しかし、だからといってアップライトピアノが劣っているという訳ではありません。それぞれの長所や短所を知った上で、演奏スタイルに合ったピアノを選ぶのがポイントです。この感覚は電子ピアノにも当てはまります。では、電子ピアノの鍵盤アクションについて次にお伝えしていきましょう。

電子ピアノの鍵盤の種類

お伝えしている通り、生ピアノにはグランドピアノとアップライトピアノがあり、それぞれ鍵盤アクションの構造が異なります。実は、現在販売されている多くの電子ピアノは、生ピアノの代用を意識した製品が殆どです。つまり、鍵盤アクションの構造に関しても、グランドピアノとアップライトピアノを意識した作りになっています。まず、一つ目はスタンダードな鍵盤を採用した電子ピアノです。どのようなものかといいますと、グランドピアノ特有の連打性を再現した鍵盤で、メーカーごとに名称は異なりますが、内容はほぼ共通しているので、実際に弾いてみることで確認することができます。二つ目は、木製鍵盤を採用しているものです。木製鍵盤は、生ピアノで採用されている鍵盤に近い構造なので、よりリアルなタッチが可能となっています。三つ目は、生ピアノの鍵盤アクションをそのまま採用したもので、グランドピアノとアップライトピアノの2種類のアクションから好みのものが選べます。一般的にこのアクションを採用したピアノをハイブリットピアノと呼んでいます。構造上は、ほぼ生ピアノのアクションなので、リアリティは抜群なのですが、メンテナンスが必要になるので、選ぶ際はそういった辺りも参考にしておくと良いでしょう。

こちらの動画はカシオの電子ピアノで採用されている鍵盤アクションの動画です。英語での解説ですが、分かりやすく説明してくれているので参考にしてみてください。

鍵盤の材質について

戦前のピアノの多くは、ピアノの白鍵には象牙を、黒鍵には黒檀を採用していました。なぜ象牙と黒檀を採用しているピアノが多かったのかといいますと、象牙は、指触りがよく、適度な硬さと汗を吸収してくれるので、演奏しやすいというメリットがあります。また、黒檀も同様に指触りが滑らかで、弾きやすいのが特徴です。しかし、象牙も黒檀も非常に高価で、象牙に関しては、動物保護の観点からみても国際的に使用が難しくなりました。その代わりに近年まで主に採用されていたのがアクリルやセルロイドなどの鍵盤です。現在でも一般的な電子キーボードやシンセサイザーなどの鍵盤にはアクリルが採用されていますが、夏場は汗で弾き難いといったデメリットがあります。そこで、開発されたのが象牙に近い効果のあるアイボリー系の鍵盤です。アイボリー系の鍵盤はメーカーにより名称は異なりますが、内容は殆ど同じもので、汗を吸収してくれ、弾き心地は抜群です。また、アイボリー系の鍵盤は打鍵時の爪などによる雑音防止に効果があります。このように、仕様されている鍵盤がどのような材質なのかを調べておくのも、電子ピアノを選ぶ際のポイントになるので押さえておきましょう。

スピーカーの位置

ここまでは、電子ピアノの音源と鍵盤アクションについてお伝えしてきました。ここからは、電子ピアノの本体にあるスピーカーについてお伝えしていきます。グランドピアノとアップライトピアノのどちらでもかまいませんが、左から右へと88鍵すべて順番に弾いてみますと、耳に入ってくる音が立体的に聞こえることが分かります。簡単に言えば、ピアノの鍵盤に向かって低音側は左、中音では真中、高温側は右から音が聞こえます。これは、ピアノを練習する際にとても重要なポイントなので、意識しておくことをおすすめします。電子ピアノは、メーカーや機種によって、グランドピアノやアップライトピアノと同じような響きを出すために、複数のスピーカーを搭載したモデルがあります。より生のピアノと同じような表現をしたい方は、スピーカーの位置や音の鳴り方などもぜひ参考にしてみてください。

動画はローランドのGP609です。見ての通りグランドピアノのスタイルが目を引く仕様となっており、スピーカーの配置にもこだわったモデルです。

使用目的を絞る

電子ピアノの購入を初めて検討されている方は、まず、自分がどのような音楽がしたくて電子ピアノを使いたいのか、その目的をハッキリ絞っておくことを強くおすすめします。例えば、ピアノ科専攻の音大生の方が電子ピアノを選ぶ際は、無条件にハイブリットピアノをおすすめします。そして、できれば複数のスピーカーが搭載されたものが良いでしょう。空いた時間に少しピアノを楽しみたいという方は、それほど高価なモデルを選ぶ必要はないでしょう。また、ライブやレコーディングで電子ピアノを使いたいという方は、鍵盤はもちろん、音の入出力や利便性のあるステージ型のモデルがおすすめです。最近は、電子ピアノの性能もかなり良くなってきていますので、余程のことがなければ極端に失敗した買い物にはならないと思いますが、まず使用目的をハッキリさせて、楽器屋さんで実際に触れてみることです。店員さんに質問するのも良いですが、とにかくお店側に遠慮することなく弾いてみましょう。また、生ピアノの代わりに購入を検討されている方は、生ピアノと必ず弾き比べするようにしてください。

動画はヤマハのステージピアノCP4 STAGEのデモ動画です。このピアノはその名の通りステージ用のピアノに特化した製品ですが、レコーディングやスタジオ用のマスターとしても活用できる非常に優れた電子ピアノです。据え置きタイプのようにスピーカーは内臓されていませんが、場所も選ばないメリットもあります。

覚えておきたい電子ピアノのおすすめの選び方【まとめ】

「覚えておきたい電子ピアノのおすすめの選び方」と題しましてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?電子ピアノを選ぶ際の要点だけに絞って、それぞれにポイントを挙げてみましたが、各メーカーのカタログを見て、YouTubeなどで音を実際に聴くのも良いでしょう。そして、気になるモデルが見つかれば、ぜひ楽器屋さんで弾いてみましょう。はじめの方でお伝えしましたが、電子ピアノは生ピアノとは別の楽器だと認識するようにしてください。そのように認識することで、電子ピアノは最大限に活用させることができます。皆さんの参考になれば嬉しいです。

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