エレキギターなのに”アコ”? セミアコ と フルアコ の違い

楽器屋さん、ライブ会場、アーティスト写真、動画サイト、TV・・・ギターはとても幅が広く敷居が低い楽器ですから、少しでも音楽に興味があって、好きなバンドやミュージシャンがいる方なら、間接的にでもエレキギターを見ることは多いものです。

そんな中で、エレキギターなのにバイオリンみたいな穴の空いたギターを見たことはありませんか? 昔は「不良のやること」とレッテルを貼られたくらい危ない魅力のあるエレキギターのはずなのに、妙に漂う高級感と気品・・・

それらは”セミ・アコースティックギター””フル・アコースティックギター”と呼ばれる、エレキギターでありながら中が空洞になっている楽器なのです。中が空洞で箱型なので通称”ハコモノ”と呼ばれたり、ボディトップがアーチ状になっているので”アーチトップ・ギター”と呼ばれたりします。

今回はこのセミアコとフルアコの違いがいまいち分からないという方のために、簡単に基本的な違いを見ていきたいと思います。

■その前に、ソリッドギターとハコモノの違いって?


いわゆるエレキギターとして名前が挙がりやすいストラト、テレキャス、レスポールなどは”ソリッドギター”と呼ばれます。

簡単に言うと、ソリッドギターは複数の違う木材の板を貼り合わせ一枚板にし、それを成形してボディを型取ります。アコギのような空洞が無く身が詰まってるので、「ソリッド」ギターなんです。

対してセミアコやフルアコは”ホロウボディ”と呼ばれます。木の板を成型すると言う点はソリッドギターと同じですが、トップ/サイド/バック材、つまりギターの表面/側面/裏面の板を、ボディが箱状になるように貼り合わせてボディを作ります。

箱状にすることで中に空洞ができるので「ホロウ」ボディなんですね。多くのホロウボディ・ギターには”バイオリンのような穴が空いていて、この穴は通称”Fホール”と呼ばれます。

■セミアコとフルアコの違いとは


セミアコとフルアコはエレキギターだけど、ボディ内部に空洞のある箱状の楽器であることはわかりました。

ではセミアコとフルアコの違いは何か見てみましょう。

フル・アコースティックギターとは


フルアコはボディ内部が完全空洞になっているフル・ホロウボディに、エレキギターの電子回路を搭載したギターのことを指します。エレキギターでありながら、完全空洞ならではの”エアー感””箱鳴り”と呼ばれるアコースティックなサウンドが加味された、暖かくて太い音が楽しめるのが特徴です。

フルアコの中でも細かい仕様の違いからくる分類などあるのですが、とりあえずここでは「フルアコ=ボディが完全空洞のエレキギター」という認識で大丈夫です。

セミ・アコースティックギターとは


セミアコの最大の特徴は、ボディの中央部分&ネックの延長線上に”センターブロック”と呼ばれる木材が入っていることです。このブロックがあることにより、ホロウボディですが”完全空洞”ではなく、ボディ厚も薄くなっています。

フルアコと比べると空洞が少ないので、アコースティックな箱鳴りという点では劣りますが、その分ソリッドギターに近い感覚で弾けるので取り回しやすいと言えます。いわばフルアコとソリッドギターの”いいとこ取り”ギターとも呼べるのがセミアコです。

■ホロウボディのギターの使い方・・・ソリッドとは違う?


名前に”アコースティック”と入っているので、普通のエレキギターと使い方が異なると思う方もおられるかもしれません。しかし搭載されているピックアップや電子回路は変わりませんので、セミアコもフルアコもエレキギターとして変わらず使用することがきます。

ホロウボディのギターの音はアコースティック感が足されて甘く太くなる傾向があります。これはソリッドギターでは得られない大きな魅力の一つです。生音も大きくなるので、家ではアンプ無しで弾いても十分だったりします。

また箱状になっているため、ソリッドギターと比べてボディサイズが大きいモデルが多いです。人によっては大きすぎたり持ちにくいということもあるでしょうが、歌いながら弾く人には逆にアコギと近い感覚で抱えられて良い、という声もあります。

注意点があるとすれば、ボディが空洞なことによって”ハウリング”が起こりやすい点でしょう。ライブ会場や時にはカラオケBOXなどで、「ファーン」とか「キーン」といった甲高いノイズを聞いたことはありませんか?ソリッドギターと比べてああいった音が発生しやすいのです。

ハウリングはアンプから出た音や周りの環境音によってギター本体やパーツが振動して、その振動をピックアップが拾うことで発生するノイズです。ホロウボディのギターは中が空洞な分ボディ本体が振動しやすいため、ソリッドギターよりハウリングが起きやすいのですね。

フルアコの方がボディサイズも大きく完全空洞でセミアコよりもハウりやすいので、より使用環境を選びます。その点ではセミアコの方がソリッドに近い感覚で使用でき、幅広い音作りにも対応しやすいと言えるでしょう。

■ホロウボディに例外あり?


ボディ内部に空洞はあるけども、セミアコorフルアコに分類されない例外のようなギターもあります。

Fホールが無く一見するとソリッドギターだけれども、ボディ内部に一部空洞を設けてある”チェンバー・ボディ”のギター。箱を組み立てるのではなく、木材をくりぬいて空洞を作る”セミソリッド”ギター(Fホール有りのテレキャス型が有名)などがあります。

重要なのは、ソリッドギターであっても内部を空洞化するメリットを取り入れたいというニーズがあるということ。そのメリットとはまさにセミアコ&フルアコ的な”箱鳴り”や”アコースティック感”なのです。

■まとめ


ここまでセミアコとフルアコについて簡単に見てきました。

これまでホロウボディのギターに対して抵抗があった方、またこれからギターを初めて選ぶという方には、通常のエレキギターと変わらずに使えてソリッドギターとは違う魅力があるということを再度お伝えします。

ホロウのギターに興味があってどれを選ぼうか迷っている方、箱モノならではのエアー感のある音に一度ハマると病みつきになります。ハウリングの問題があるにもかかわらず、使いたいと思わせる魔力があるのがホロウギターです。

ぜひこの深遠な世界に足を踏み入れてみてください。

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