フェンダー ジャズマスター の特徴

フェンダーのギターといえばストラトキャスターとテレキャスターが有名です。実際に使っているミュージシャンは数え切れないほど。しかし、フェンダーにはまだまだ強烈な個性を持ったギターがたくさんあります。今回はその中でも一際人気の高い、ジャズマスターを紹介します!

目次

  • ジャズマスターってどんなギター?
  • ジャズマスターの特徴
    • ボディ
    • トレモロアーム
    • ピックアップ
    • プリセットサーキット
    • その他
  • ジャズマスターでどんな音楽ができるのか ~ジャズマスターを使う有名アーティスト~
  • まとめ

ジャズマスターってどんなギター?

誤解を恐れずに端的に言うとJazzmasterはfenderが満を持して発売した奇妙な失敗作です。しかし、その失敗した部分を愛してやまない人がたくさんいるため、現在では高い人気を獲得しています。

ジャズマスターは1958年のNAMMショウでデビューしたギターで、それまでブルースやポップス、ロックでは一定の評価を得ていたフェンダーがジャズ市場に食い込むために投入した製品でした。当時一般的にジャズギタリストはアーチトップギター(フルアコ)を使用していたのでギブソンに真っ向から勝負を挑んだといえます。しかしその目論見は見事に失敗。ところが、ジャズマスター人気に爆発的に火がついたシーンがありました。それはカリフォルニアのサーフ・ロックシーン。これはフェンダーがカリフォルニアの会社だったという事とも深い関係があります。

せっかく火がついたその人気も長くは続きませんでした。1980年まで販売が続けられたのちに生産は中止となってしまいます。かと思いきや、その人気のなさゆえに非常に安くなっていた中古価格や、独特のサウンドが相まってオルタナティブロックシーンで再び人気が復活。現在では定番ギターの1つとなっています。

ジャズマスターの特徴

ジャズマスターはフェンダーが新しい市場を切り開くために新しくデザインしたギターのため、非常に興味深いスペックを持っています。

ボディ

ジャズマスターは座って演奏するときに体にフィットするように設計された左右非対称のボディに特徴がありますこれはジャズギタリストが座って演奏することを好んだためです。フェンダーのエレキギターとしてはサイズは大きめにデザインされています。

トレモロアーム

ストラトキャスターとは違うフローティング・トレモロを採用しています。アームもストラトキャスターとは違い、ぐいっと差し込むだけで使えるという親切設計。音程変化は少ないのでジミ・ヘンドリックスのようにダイナミックなアームプレイには向いていませんが、長いアームと相まっててふわっとした柔らかいアーミングが可能です。

ピックアップ

ギブソンに対抗したとはいえさすがフェンダー、ピックアップはサイズの大きめなシングルコイル2発という構成です。ジャキっとしたトレブリーなサウンドが特徴的で、サーフミュージックで人気が出た理由もここにあります。これが後々、グランジ系のミュージシャンに愛されるポイントにもなっています。

プリセットサーキット

ピックガードの上部にスイッチと2つのつまみ(といっていいのか)があります。これがジャズマスターのキモとも呼べるプリセットサーキットで、通常のコントロールとは独立したサウンドをスイッチひとつで呼び出すものです。オンにするとフロントピックアップ+プリセットのボリューム+トーンが使えるようになります。ソロとバッキングの切り替えを瞬時にできる便利な機能なわけですね。

その他

スケールは25.5インチのフルスケール、メイプルのネック、指板は通常ローズ指板が使われます。

当時としては成功したギターではないかもしれませんが、フェンダー ジャズベースはジャズマスターと同じボディ形態が採用されています。その後のフェンダーの歴史、ひいては音楽のれきしにおいては大きな役割をはたしたギターといえるでしょう。

ジャズマスターでどんな音楽ができるのか ~ジャズマスターを使う有名アーティスト~

もともとジャズ用に設計されたジャズマスターですのでもちろん最初はジャズギタリストにアピールしました。使っているジャズギタリストとしては巨匠ジョー・パスが一般的に有名です。ジャズギタリストではミッキー・ベイカーも愛用者の1人ですね。

サーフロック系に高い人気のあるジャズマスター、愛用しているバンドの筆頭にはザ・ベンチャーズが挙げられます。この頃のサーフロックバンドの写真を見ると、ジャズマスターとジャガーの使用率が高いことがわかります。カリフォルニアサウンドの雄、ザ・ビーチ・ボーイズはジャガーを好んでいたようです。

70年代後半にはオルタナティブロックで火が付き、テレビジョンのトム・バークエルヴィス・コステロ、ザ・キュアーのロバート・スミス、ダイナソーJr.のJ・マスシス、レディオヘッドのトム・ヨークなど先進的なミュージシャンに愛用されています。日本のミュージシャンではLUNA SEAINORANねごと沙田瑞紀が愛用しています。

まとめ

このようにジャズマスターはエレクトリックギターの主流にはなれななかった悲運のギターですが、個性的なサウンド、スマートなルックス、にホレてしまったら最後、特別な愛着が湧く魅力をもったギターと言えます。人とはちょっと違う1本を探している方にはうってつけのギターではないでしょうか。

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