世界で最初のオーバードライブペダルOD-1の発売以降、コンパクトエフェクター界をリードし続けるBOSS。今回はBOSSのオーバードライブペダルについて比較してみようと思います。
Contents
目次
- OD-1X Over Drive
- SD-1 Super Over Drive
- BD-2 Blues Driver
- OD-3 Over Drive
- OS-2 Over Drive Distortion
- ST-2 Power Stack
- BC-2 Combo Drive
OD-1X Over Drive
BOSSの最新オーバードライブ。30年以上培った技術、知識を注ぎ込んで製作されました。最新のDSPチップとMDPにより、サウンドクオリティ、解像度はもちろんプレイヤーが感じる弾き心地においてもそれまでのオーバードライブペダルとは一線を画します。非常にクリアでレンジの広さは確保されているのにもかかわらず太い芯があります。オーバードライブとしてのコンプレッション感やピッキングへの追従性、ニュアンスも良質なドライブペダルのそれ。粒立ちがよく、深い歪みに設定してもアルペジオの一音一音が聴こえてくる明瞭さがあります。
デジタルペダルではありますが、このような良質なプロダクトを一度経験すればアナログへのこだわりは捨てられるかもしれません。非常に完成度の高い1台です。
SD-1 Super Over Drive
世界初のオーバードライブペダルOD-1の後継機として発売され、現在もそのままの形で生き残っている超ロングセラーモデル。OD-1同様の非対称ドライブ回路が採用され、チューブらしさを存分に味わえる歪みの質を持ちます。ピッキングニュアンスに忠実なサウンドはそのままに、より甘くマイルドなドライブサウンドも。OD-1にトーンコントロールを追加してアップデートしたようなデザインですが、このトーンコントロールによりソリッドな歪み方をさせることも出来ます。
実際のところは単体での歪みペダルというよりは、ゲインブースターのような形で使われる事が多く、そのような使い方にも柔軟に対応できる汎用性の高さが特徴的ですね。
BD-2 Blues Driver
高音域のレンジ感に特徴があり、独特のじゃきっとしたクランチサウンドが特徴的。ゲインのコントロール幅が非常に広く、クリーン~クランチ~オーバードライブ~ディストーション、ゲインを最大まであげてトーンも上げ目に設定すると僅かにファズっぽいチリっとしたニュアンスも出てきます。昨今流行のモダンなディストーションサウンドとは真逆の扱いやすいペダルです。
超定番の歪みペダルなので、ギタリストなら1度は経験してもらいたいペダルです。
OD-3 Over Drive
BOSSが考える「Over Drive」としてスタンダード。BD-2のようなピーキーさはなく、オールドスクールなコンプ感のあるマイルドな歪み方が特徴的。その分低音はぐっと押し出されてくるので、粘りやバイト感を感じます。オーバードライブと聞いて想像するドライブサウンドなので、オールラウンドにスッと使える、扱いやすいオーバードライブペダルです。
ハードロックやメタルで使われる激しいハイゲインのディストーションサウンドとは真逆のペダルですね。
OS-2 Over Drive / Distortion
名前の通り、Over DriveとDistortionのサウンドどちらも1台で得られるお得なモデル。それらはCOLORつまみで操作が可能で、連続可変的にサウンドを調整する事が可能です。サウンドメイクの幅の広さが特徴的で、ポップスに最適なクランチからハードロック系のソリッドなディストーションまで対応可能。BOSSのオーバードライブとしては比較的ジャキっと高音域が出てくる印象があります。
オーバードライブとディストーション、2つのサウンドカラーを使い分けることが出来るのでコスパに優れているといえるかもしれません。
ST-2 Power Stack
Marshall JCMシリーズのようなスタックアンプのようなサウンドを目指して開発されたのがST-2です。一般的なドライブペダルよりもエミュレートのようなニュアンスが強く、ゲインではなくSOUND、トーンではなくBASSとTREBLE、となっています。BOSSのオーバードライブとしては恐らく最もハイゲインなサウンドを出せます。中音域~高音域にかけてピークがあり、ウォームさを感じるサウンド。
このペダルの前段にゲインブースターを使う、なんていうまさにアンプらしい使い方もできますね。
BC-2 Combo Drive
ST-2がスタックアンプのサウンドを目指したのに対し、BC-2はVOXのようなコンボアンプのサウンドを目指して開発されました。コントロールはST-2と同様にLEVEL、BASS、TREBLE、SOUND。粒立ちの良さを感じますがトレブリーではなく、温かみのあるドライブサウンドにまとめられています。
VOX特有の張り出すようなミドルレンジやコンボらしい箱鳴り感が見事に再現されており、ただのエミュレートペダルというよりはJCなどの無機質なアンプにアンプライクなカラーを加味出来る、そんな印象を与えられます。
まとめ
今回はBOSSのオーバードライブのみに焦点を当てて比較してみました。オーバードライブと一口に言ってもこれだけの種類があるわけです(しかもBOSSだけで)。多くの種類から自分に必要なサウンドを出してくれるペダルを探し出したいですね。
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