バンドマンにおすすめの音楽配信サービス 仕組みや落とし穴について徹底解説

バンドを組んだ! 曲を作った! ライブ活動もどんどんして行きたい! そんな状況のバンドマン達が考えることはただひとつ。現状の音楽活動をどうやってお金に変えて行こう……。折角レコーディングをしたのなら、楽曲を売ればいい。そんなバンドマンの思いが叶う「音楽配信サービス」について紹介したい。

目次

  • バンドマンの活動
  • 有名な音楽配信サービス
  • 音楽販売ビジネスの仕組み
  • まとめ

「バンドマンの活動」

バンドでの活動と言えば、手焼きのCD-Rを配ったり、Youtube等で動画配信をしたり、色々な活動が出来て、ファンは増えるかもしれない。でも、これらが直接お金になる訳ではない。ライブハウスのブッキングも小屋のノルマをこなさないとチャージバックが無いことがほとんど。場合によっては機材レンタル料や出演料も掛かる。

どうにかして音楽活動での収入を増やしたくても、物販用のCDやグッズを作るのにもお金が掛かる。でも、オリジナル曲の音源(+ジャケット画像)さえあれば、楽曲を売って収益可することが出来るのだ。勿論、メジャーとインディーズの壁も関係無い。国内や海外問わず、大手の音楽配信ストアでダウンロードやストリーミングでの楽曲の販売が出来る。

「有名な音楽配信サービス」

では、例えば、有名なiTunes Storeに直接楽曲を持ち込めば配信してくれるのか、と言えば、そうではない。iTunes Storeやレコチョク、海外で有名なSpotifyなど様々な配信ストアがあるが、これらのストアに対して所属アーティストの楽曲を提供する「アグリゲーター」という存在があるのだ。このアグリゲーターが有名無名を問わずアーティストやバンドマンから曲を預かって、各配信ストアで曲を販売出来るようにする、いわゆる「音楽配信サービス」を行っている。

この音楽配信サービスを提供する、最も有名な音楽会社が「CD Baby」だ。コピーした音楽データを販売するのではなく、発生した利益(ロイヤリティ)を正確に分配してくれるとの触れ込みで、メジャーなレコード会社に所属したくない/出来ないアーティストの理想郷とも言われている。ただし、アメリカが本家の会社なので、売り上げ金を受け取るのに、小切手やPaypalを使わなければいけない。日本語窓口はあるものの、いざトラブルが起きたときには当然英語で対応しなければいけない。

他に、クラブミュージックに特化した「WORLD MUSIC DISTRIBUTION」があるが、iTunesやHMVの他は対応している配信ストアがバンドマン向けとは言えない。ただし、定額\7000(税別)の年間登録費用で楽曲数やリリースタイトル、アーティスト数は無制限で配信出来るので、レーベルオーナーやDTMクリエイターに取っては使い易いサービスかもしれない。

「音楽販売ビジネスの仕組み」

お気づきかもしれないが、実は配信サービスの罠はこの「登録料」。「CD Baby」は1アルバムにつき$49.1、1シングルにつき$14.95の登録料がかかる。仮に1ドル110円前後として考えると約5400円。自分たちの音源を売るのにもお金が掛かってしまうのだ。そしてもう一つ、落とし穴がある。公表されている支払額が「売り上げの91%」。つまりCD Babyという会社はミュージシャンから預かった音源の売り上げの一部で会社運営をしている、ということ。会社なんだったら、その位は当たり前なんじゃないのか?と思うかもしれないが、実はもう一つの罠がある。

それは各配信ストアも売り上げの数十%を手数料としている、ということ。実は、この仕組み、配信に限らずCDでも同じ事が言える。例えば、1枚1000円のCDが売れたとしよう。このうちの約30~70%は販売店の利益なのだ。流通や卸の代行業者、契約する販売店によっても異なるが、レコード会社やレーベルの手元に残るのはCD1枚辺り500円以下。そしてここから、制作費やプロモーション費用を賄わなくてはならない。結果、ミュージシャンの手取りはほとんど残らない。

もちろん、これはCDの話。データ販売の場合は制作や流通のコストがかからないので、配信サービス自体はバンドマンにとっては手元に残る売り上げが増える、嬉しいサービスではある。そして収益以上に、メジャーなアーティストと同じ土俵に立てる、というのも配信サービスの魅力だ。

iTunes Storeの他に、国内大手のレコチョク、オリコン、インターネット大手のGoogle playやamazon、SONY直下の配信ストアであるAWA等、メジャーな配信ストアで販売が出来てかつ、国内サポートが充実しているディストリビューターは今のところ「TuneCore Japan」だろう。TuneCoreは1アルバム辺りの年間登録料が4750円とCD Babyより少し安い上、配信開始までの日数が最短で2日というスピートも売りにしている。ただ、気をつけたいのが、支払額を売り上げの100%と謳っているが、CD Baby同様、これには各配信ストアで引かれる手数料が含まれていないことに注意したい。

「まとめ」

音楽配信サービスをおこなっているディストリビューターには様々あるが、登録料や手数料、配信できるストアや信頼性などで決めたいところ。ちなみに、配信したところで売れるかどうか分からない…といった不安がある場合にはプロモーションのサービスを設けているディストリビューターに直接相談してみよう。

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