【最新】ボカロの人気曲ランキングTOP10!

ボカロは、ボーカロイドの略称で親しまれている音声合成技術で、今では音楽ジャンルのひとつとして若い世代を中心に人気があります。

ボーカロイドは、パソコン向けのパッケージ製品として世に出たのが2004年で、2007年リリースのボーカロイド2を採用した初音ミク以降は、メインボーカルとして多くの楽曲作品に取り入れられています。

ボーカロイドを使用した楽曲の多くは、ネットの動画投稿サイトやSNSを中心に拡散され、これまでにない新しいスタイルの音楽文化として、現在進行形で成長し続けています。

そこで今回は、「【最新】ボカロの人気曲ランキングTOP10!」と題しまして、日本が誇る新しい音楽ジャンルのひとつ、ボカロの人気曲をランキング形式で10曲紹介していきたいと思います。

【最新】ボカロの人気曲ランキングTOP10!

今回は下記のランキングでボカロの人気曲を紹介していきます。

目次

【最新】ボカロの人気曲ランキングTOP10!

六兆年と一夜物語 kemu feat.IA

この曲は、同氏の4作品目のボカロ曲で、初のIA(イア)オリジナル曲として2012年にニコニコ動画で公開され、ミリオンの再生回数を達成しています。現在も再生回数は伸び続けていて、2019年には再生回数が800万回を超えています。

Kemuが手掛ける楽曲は、どの作品も設計図のような緻密さが感じられる繊細なアレンジがポイントです。楽曲の素晴らしさはもちろんですが、歌詞も非常に個性的で、チョイスされた言葉の一つ一つから、主人公の心理が読み取れる、特徴的で分かりやすいワードが魅力的です。

Kemuのコンポーザーとしての素晴らしさは、PENGUIN RESEARCHの楽曲にも反映されているので、興味のある方はチェックしてみてください。

ロストワンの号哭 Neru feat.鏡音リン

現在では、ニコニコ動画とYouTubeでの再生回数はそれぞれ600万回を超えていて、カラオケでも上位にランキングされるオリジナルボカロの名曲です。曲のタイトルにある「ロストワン」とは機能不全家庭の意味で、アダルトチルドレンの特徴のひとつです。

機能不全家庭で育った子どもは、性格や考え方に偏りが生じ、社会に適用できずに苦しい日々を過ごす傾向があります。また、「ロストワンの号哭」の「号哭」とは、大声をあげて泣き叫ぶという意味の言葉です。

この作品は、社会に上手く溶け込むことができずに苦しんでいる若者が、心の中でもがき苦しんでいる状況を描いていますが、葛藤することで、最終的に「もうどうだっていいや」という心境に至ります。つまり、「どうだっていいや」と投げ出すことで新しい一歩を踏み出すことができたわけです。

『ロストワンの号哭』は、Neru氏のアルバム『世界征服』に収録されているので、他の楽曲と共にぜひ楽しんでみてください。

ゴーストルール DECO*27

現在も再生回数は伸び続けていて、2019年には再生回数が750万回以上を超えています。同曲は、『ゴーストルール』というタイトルと歌詞の内容から、主人公が失ってしまった、本当の自分との心の葛藤を表現しているように解釈することができます。

おそらく、解釈は読み手によって異なると思いますが、楽曲の冒頭で聞こえるモールス信号が歌詞にある「メーデー(遭難信号)」とリンクしていることは間違いありません。

曲そのものは、初音ミクの声にぴったりなので、ボーカロイドの楽曲というより、初音ミクのための作品という印象を強く受けます。同曲は、DECO*27氏5枚目のアルバム『GHOST』に収録されています。

脳漿炸裂ガール れるりり feat.初音ミク&GUMI

『脳漿炸裂ガール』は、ジャズピアノ風のイントロが印象的で、曲全体を通してジャズの要素が散りばめられているのが特徴。また、初音ミクとGUMIとにそれぞれボーカルパートを与えているのもポイントで、弾丸の如く激しく発せられる言葉とジャズの要素とがバランスよく絡み合い、十代の女子から見た複雑な人間社会を見事に表現しています。

同曲は、楽曲の良さはもちろんですが、文学的にも優れた内容の作品で、後に小説化までされています。そして、その小説をもとに映画化もされていて、壊れて傷付きやすい十代女子の心情を、私立恵比寿中学の柏木ひなたが演じ話題となりました。

『脳漿炸裂ガール』は、れるりり氏のアルバム『厨病激発ボーイ』に収録されています。興味のある方は、ぜひ映画もチェックしてみてくださいね。

からくりピエロ 40mP feat.初音ミク

同曲は、冒頭からの軽快なピアノのバッキングが印象的ですが、少々物悲しく感じさせるのは、歌詞に登場する「僕」の心情が反映されているからでしょう。

タイトルにあるピエロとは、道化役者という意味だけでなく、笑いものになるだけの存在でもあります。この曲は、いわゆる失恋ソングですが、「僕」の切ない心の葛藤が、ピエロという存在と同化させることで、苦しい思いを乗り越えようとしているところが胸を打ちます。

人は恋を重ねるごとに大人へと成長していくものですが、『からくりピエロ』では、傷付きやすく壊れやすい若者の恋を、情けない部分も含めて表現しているあたりが実に見事です。メインボーカルに初音ミクをフィーチャリングし、コーラスにはGUMIが参加する設定も面白いです。

アスノヨゾラ哨戒班 Orangestar feat.IA

また、2015年には同曲の1周年記念としてバンドアレンジ版も公開していて、編曲はオリジナル版と同様に鈴木秋則と共同で作業をおこなっています。同曲は、2014年に公開されて以来、弾いてみた!や歌ってみた!系の動画投稿が多く、その人気が窺えます。

同曲は、少年が君に出会うことで明日を夢見るようになりますが、君と離れることで明日への意味を見出せなくなってしまい、君との再会を願うといった内容の作品。同曲の動画では終始女の子が空から落ち続けるアニメが印象的ですが、このアニメこそ同曲の本質だと解釈できます。

歌詞にあるSky Arrowという言葉は、流れ星で、願い事を叶えるという意味なのではないでしょうか?聞き手により、歌詞の内容の受け取り方はさまざまだと思いますが、「人はひとりでは生きていけない」という普遍を感じさせられる楽曲だと言えます。

砂の惑星 ハチ feat.初音ミク

また、同曲は現在もなお再生回数を増やし続けていて、2019年3月にはセクスタプミリオンを達成していて、同曲がいかに人気のある楽曲かを伺うことができます。

ちなみに、ハチ氏によるボカロオリジナル曲の投稿は、『ドーナツホール』以来、実に3年9カ月で、初音ミクをフィーチャリングした楽曲としては6年7カ月ぶりでした。そのような要因も影響して、この楽曲は公開と同時に話題となりました。

しかし、実際に楽曲を耳にした多くのファンは、そのあまりにも完成度の高い作品に驚き、『砂の惑星』の動画はSNSなどを通じ瞬く間に拡散しました。そして、この曲は、米津玄師の4thアルバム『BOOTLEG』にセルフカバーとして収録され、ファンからは絶大な人気を得ることになります。

オリジナルの動画は南方研究所が制作。あと、『砂の惑星』は、ニコニコ動画やYouTubeで、歌ってみた!系の動画投稿が多く、投稿者それぞれの解釈が垣間見えるので、興味があればチェックしてみてくださいね。

ロキ みきとP

作品全体は、従来のロックにデジタルな要素を絡めた編曲に仕上がっていますが、編曲そのものが主張するのではなく、しっかりとボーカル(声)を前に置いているあたり、みきとPの力量を感じさせられます。

また、歌詞にある「人見知り宣言で逃げる気か」には、好きなことだけして、嫌なことからは逃げている若者への痛烈な批判が込められていますが、ただ批判をしているのではなく、逃げている立場を深く理解した上で発せられた言葉であるように解釈できます。

ちなみに、タイトルの『ロキ』とは、北欧神話に登場する異端の神のことで、ロキが描かれた絵をみると道化師のような身なりをしています。みきとPの『ロキ』に登場する主人公は、道化師とまでは言えませんが、ずる賢い部分が見え隠れしている様子が歌詞から窺えます。

つまり、この作品は、自身をさらけ出す勇気を持つように願ったメッセージソングとも解釈できます。みきとPの『ロキ』は、2018年を代表するボカロ作品として、これまでに数多くの歌ってみた!系の動画がアップされていて、カラオケでも常に上位にランキングされています。

ロキ Apple Music

千本桜 WhiteFlame feat.初音ミク

『千本桜』は楽曲のクオリティはもちろんですが、歌詞とリンクするPVのインパクトもあり、瞬く間にSNS上で拡散されました。動画公開から既に7年以上経ちましたが、人気は衰えることなく、動画の再生回数は2019年8月の時点で1,300万回を超えています。

また、同曲は2015年の第66回NHK紅白歌合戦で小林幸子の歌唱によって披露されましたが、これは、ボカロ楽曲としては史上初めてのことで、小林幸子のビジュアルとニコニコ動画を意識した演出により、強烈な印象を視聴者へ与えることになりました。

その他にも、さまざまなアーティストが同曲をカバーしていて、YouTubeやニコニコ動画では、歌ってみた!系の投稿も多く、ボカロ楽曲のカラオケランキングでは、常に上位をキープしています。

同曲の歌詞は、明治維新後に西洋文化を取り入れた日本の栄華を表現している反面、失われたものも多くあることを風刺的に描いていて、変革が求められている今の時代に置き換えて解釈することもできます。

シャルル バルーン

現在も同曲の再生回数は増え続けていて、2019年8月時点でボーカロイドv flowerのオリジナル曲としては最多再生回数を維持しています。同曲は、シャルルという名の男性の切ない失恋歌で、感傷的で繊細な楽曲とflowerの中性的で儚ささえ感じる歌唱とが結び合わさった、ボカロオリジナル曲の傑作です。

加えて、アボカド6氏による動画も秀悦で、同曲の歌詞と見事にリンクした美しく切ない描写は、その耽美的な表現によって、夢と現実との狭間を苦しむシャルルの心の葛藤が見えて、感情移入してしまいます。

『シャルル』のオリジナルは、YouTubeでの動画再生回数が2019年8月時点で1,700万回を超えていて、バルーン氏によるセルフカバーは4,000万回を突破しています。

同曲の歌ってみた!系の動画も尋常ではない投稿数で、ニコニコ動画ではタグ付きの投稿で3,600件以上もあり、その人気ぶりが窺えます。また、カラオケランキングでは、ボカロ楽曲のランキングとしてではなく、総合ランキングでも常に上位にあり、ジャンルを超えて支持されています。

『シャルル』の動画を見て、気になった方は、ぜひ他の楽曲もチェックしてみてください。

まとめ

「【最新】ボカロの人気曲ランキングTOP10!」と題しましてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?ボカロ楽曲の制作はパソコンをメインとした環境ということもあり、コンピューター・ハードウェア技術の発展なしでは成り立ちません。

また、ボカロ楽曲はプラットフォームでもあるネット社会の発展も綿密に絡み合っているため、独自の文化として成長してきたと言えます。ボカロ誕生から15年が過ぎ、今では日本が世界に誇れる音楽のジャンルとして、世界規模で広まり始めています。

今回ランキングでお伝えしたボカロ楽曲は、動画投稿サイトだけでなく、音楽配信やCDでも楽しむことができ、カラオケのランキングでは常に上位にある作品ばかりです。気になる曲があれば、その曲を制作した作家の他の楽曲もぜひチェックしてみてくださいね。皆さんの参考になればうれしいです。

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