Ibanez セミアコの実力 -リーズナブルだからって侮るなかれ-

皆さんIbanezというメーカーを知っていますか?私の個人的な印象ですが、HR/HM系のプレイヤーやテクニカルなプレイヤーに好まれるメーカーというイメージがあります(RGというモデルは定番ですね。私もメタルにハマっていた高校時代に持ってました)。

Steve Vai、Joe Satriani、Paul Gilbertなどのギタリスト達のシグネイチャーモデルを開発していることでも有名ですね。

同時に、Ibanezはジャズ・ギタリストが使うアーチトップ・ギターでも名器を開発しています。最も有名なのはGeorge Bensonのシグネイチャー・モデルであり、George本人のアイディアが盛り込まれた”GB10”でしょう。これはIbanezのギターの中でも発売以降ずっとロングセラーモデルとして生産が続いています。

またPat Methenyのシグネイチャー・モデルである”PM”シリーズも有名で、この”GB”と”PM”シリーズはプロのジャズ・ギタリストにも愛用者がいるほどです。アーチトッップ・ギターにおいても高い実力を持つIbanez、今回はそのセミアコのラインナップについて見ていきます。

■Artcoreシリーズ

「ホロウボディのギターをより自由に、より手軽に楽しむ」というテーマを持つこのArtcoreシリーズは、アーチトップ・ギターとしては非常にリーズナブル。

セミアコには、美しいチェリーレッドのフィニッシュが目を引く”AS73”と、Tobacco Flatと呼ばれる焦茶色のフィニッシュにオープンハムバッカーの黒のコントラストが映える”AM73B”がラインナップされています。

Ibanezのセミアコの特徴としては、ES-335などと比べると若干鋭角的なシェイプになっていることがあります。ダブルカッタウェイの先端が少しとんがったような形になっており、ブリッジ側のお尻の曲線もやや急カーブです。見た目において各社の定番セミアコと差別化が計れます。

現行品ではありませんが、コンテンポラリー・ジャズギタリストのBen Monderがヴィンテージの”AS-50”というモデルを使用しています。彼はいわゆるジャズギターのクリーントーンだけではなく、ノイジーな歪みやエフェクティブな音も多様するギタリストです。

Artcoreのセミアコの表現力の幅広さが伺えます。

■Artcore Vintage

Artcoreにはいくつかの派生シリーズがあり、このVintageはその名の通りヴィンテージギターの経年変化を再現したシリーズ。セミアコには、渋いタバコバーストのフィニッシュとエイジド加工が美しい”ASV10A”と、それより一回り小ぶりなサイズを持つ”AMV10A”がラインナップされています。

ヴィンテージ加工がされていながら定価で¥90,000(税抜き)という嬉しい価格設定です。

■Artcore Expressionist

Artcoreシリーズの上位機種として誕生したのがこのExpressionist。セミアコではヴァイオリンサンバーストの色合いが美しい”AS93”と、美しいブルーカラーにトラ目が映えるJet Blue Burstフィニッシュの”AM93”がラインナップ。

上位機種とはいえお値段は定価¥100,000。この価格でこのクオリティのセミアコを作れるところにIbanezの実力を感じます。

■Artstarシリーズ

George Benson、Pat Metheny、John Scofieldなど、数々のミュージシャン達との共同開発を経て築き上げたジャズ・ギターづくりのノウハウを受け継ぐべく誕生したのがこのArtstarシリーズ。Ibanezのアーチ・トップギター、レギュラーラインの中では最上位に位置するシリーズと言えるでしょう。

セミアコには”AS153”と”AM153”、そのさらに上位機種となる”AS200”と”AM200”が。また、エイジド加工を施したArtstar Vintageとして”AMV100FMD”、”ASV100FMD”の2本がラインナップ。

どのギターもまず目を引くのはそのフィニッシュとデザインのカッコよさ。そしてやはり上位機種ならではの演奏性の高さ。ベンソン、メセニー、スコフィールドといったトップジャズプレイヤー達に支持されきた理由が如実に伝わってくるクオリティです。

■まとめ

ここまでIbansezのセミアコについて簡単に見てきました。

全体を通して言えることは、海外の有名ブランドのアーチトップと比べてリーズナブルな楽器が多いということです。しかし決して安かろう悪かろうにはならず、トップギタリストのシグネイチャーモデル開発で培ったノウハウが、下位モデルにもしっかり活かされていることが伝わってきます。

「予算はあまりないけどセミアコが一本欲しい」という方には間違いなくおすすめできます。またプロユースのサブギターとしても、上位機種であればしっかりメインギターになれる実力を持っています。ぜひ試してみてください。

ソース:Ibanez

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次