ピアノとは、本来グランドピアノを指す言葉です。
グランドピアノは、コンサートホールや学校の音楽室、ホテルのロビー、
レストランなど、人が集まる場所でよく目にします。
皆さんも一度は目にしたことがあるかと思います。
豊かな響きと多彩な音色は力強く、繊細に、
様々な情景や心情を表現することができ、多くの人々を魅了してきました。
この記事では、そんなグランドピアノについて
説明していきたいと思います。
Contents
グランドピアノの特徴
18世紀に発明されて以来、形状にほとんど変化はなく、
上から見ると大きな手袋のような形をしているようだとも言われています。
弦は床と水平に張られており、高い音の弦は短く、低い音の弦は長いため、
このような独特の形になりました。これは音を追求したピアノ本来の形と
言ってもいいでしょう。
アップライトピアノに比べると音量、音の広がり、反応など、表現力が確実にアップします。
電子ピアノは、鍵盤に対応した内蔵音源をあくまでも「再現」しているだけですが、
グランドピアノとアップライトピアノは鍵盤を押すことによってハンマーが動き、
弦を叩くことによって音が出ます。
まず、そこに音の違いが出てきます。アコースティックに音を鳴らしているので、
部屋に音がよく響くのです。
そして、アップライトピアノは横から弦を叩くのに対し、グランドピアノは下から弦を叩きます。
グランドピアノはアップライトピアノに比べてハンマーで弦を叩く力が
2~3倍ほど強いということからも、構造的に他のピアノよりも優れているのが分かります。
内部の広さも構造上の利点でしょう。
この構造の違いが、演奏性能にも多く影響してきます。
アップライトピアノでは、1秒間に7回程度しか連打出来ませんが、
グランドピアノでは1秒間に14回連打することができます。
幅広いダイナミックレンジ、豊かな響き、多彩 な音色、手につくタッチ感、
それらのすべてがあいまって、作曲家が曲にこめた豊かな音の表情を
あますことなく伝えます。
演奏表現の幅が広がるので、コンサートホールなどでプロの演奏で
よく用いられるのも納得です。
グランドピアノの仕組み
ピアノという楽器は知っていても、それがどうして音が出るのかを
知っている人は案外少ないのではないでしょうか?
少しだけ簡単に説明します。
グランドピアノの仕組みは、以外と簡単です。
鍵盤を叩くと、連動した様々な部品がその力を伝え、
ハンマーが弦を叩いて振動させます。
この仕組みをアクションといい、主にタッチ(弾き心地)
を担当しています。
グランドピアノの大きさ
グランドピアノは、
- グランドピアノ
- アップライトピアノ
- 電子ピアノ
の3種類のピアノの中で
もっとも大きいピアノになりますが、その大きさは様々です。
例えば、ヤマハのピアノの場合、
アルファベットと数字で構成される事が多いのですが、
数字が大きくなるに連れて、ピアノ自体のサイズも大きくなります。
つまり、「◯1」のグランドピアノが一番小さく、「◯7」などの数字が大きくなればなるほど、
ピアノ自体のサイズも大きくなるのです。
たとえば、一番小さいA1系やZ1系なら146cm×151cmですが、
大きいサイズのG7系やC7系のものになると155cm×227cmになります。
横幅でも10cm近く差がありますし、奥行きでは56cmも差が出ます。
自宅に置くグランドピアノとしては、C3系かC5系あたりが限界なのではない
でしょうか。
個体ごとの大きさは、高さや間口はほとんど変わらず、奥行きが変わります。
奥行きが長くなればなるほど、弦も長くなり、内部の広さも大きくなって、
より美しい響きを得ることができます。
一般的に、奥行きが150cm~240cmのサイズのモデルがラインナップされていますが、
コンサート用のフルコンと呼ばれるものになると奥行きが270cmを超えます。
ピアノ弾きにとっては、いつか絶対弾いてみたい高級ピアノの
スタインウェイなどが有名です。
メリット
打鍵フィーリングや演奏表現の豊かさ
鍵盤のタッチはもちろん、音色のコントロールなど、
音に微妙な表情がつけられるため、幅広い音楽表現が可能です。
ハンマーが自重で戻るため、完全に戻らなくても次の打弦ができるため、
素早い連打やトリルが可能です。1秒間に14回以上の連打性能を持ちます。
微妙なペダル操作可能
ペダルの微妙なコントロールが可能です。
音色を変えたり、ひとつの音や和音を響かせたまま、演奏ができたりと、
こまかなニュアンスや音色の変化を表現出来ます。
音の響きが良い
構造上アップライトピアノよりも弦長を長く取れるので、
ゆとりある音質、重低音の響きが得られます。
ピアノ全体が共鳴体となって深い響きを生み出すと同時に、
響板からの直接音や反射音を耳にしながら演奏できます。
デメリット
重量がある
重量は約300kg~400kgです。
アップライトピアノと比較するとやはり重たいです。
グランドピアノ場合は3個のキャスターで重量を支えます。
アップライトピアノと同様に、床の強度は鉄筋コンクリートの
マンションならば大丈夫かと思いますが、
木造住宅などは床の補強等が必要となる事があります。
ご購入を検討されている方は、問題がないか必ずご確認下さいね。
価格が高額
価格はやはり高いです。
一般家庭用のグランドピアノで、
だいたい100万~300万くらいだと思います。
中古ならばもう少し安いです。
アップライトピアノは30万〜100万、電子ピアノは5万〜10万と、
他のピアノに比べると高額になります。
ある程度のスペースが必要
グランドピアノを大きいため、
置くのにある程度のスペースが必要になります。
小さめ奥行き150センチのグランドピアノも販売されていますが、
せっかくグランドピアノですから、最高のパフォーマンスが
引き出せるサイズにしたいものです。
音が大きい
コンサートホール等での演奏をしているグランドピアノですので、
やはり音の大きさはピアノの中でも圧倒的に大きいです。
周りへの騒音に気をつける必要があります。
以前は対応していませんでしたが、
サイレント機能をグランドピアノも後付けで
付けることもできますので、上手く考えたいものです。
まとめ
今回はグランドピアノについて説明しました。
ピアノ弾きなら一度は憧れたことがあるグランドピアノですが、
多少のデメリットはあるものの、それ以上のメリットは十分あります。
グランドピアノを持っている方のうち、初心者はアップライトピアノや
電子ピアノを使い、上級者にならグランドピアノを購入する方も
多いようです。
皆さんにピッタリなピアノを見つけてくださいね。
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