ビギナーにおすすめのアコースティックギター5選

アコースティックギターは、持ち運びも容易で、いつでもどこでも気軽に演奏することができるため、ビギナーの方も比較的入門しやすい楽器だと言えます。また、多くのミュージシャンがアコースティックギターによる名曲を残していることもあり、誰もが一度は憧れる楽器の一つとして人気があります。

ただ、アコースティックギターと一口で言っても、さまざまな種類があるため、初めて購入を検討している方にとっては、どのように選べば良いのか分かりにくいです。

そこで今回は、「ビギナーにおすすめのアコースティックギター5選」と題しまして、アコースティックギターの選び方や種類もお伝えしつつ、おすすめのギターを5つ紹介していきたいと思います。

ビギナーにおすすめのアコースティックギター5選

今回は、下記の内容でアコースティックギターの選び方などについてお伝えしていきます。

・アコースティックギターの選び方について
・アコースティックギターの値段について
・おすすめのアコースティックギター5選
・まとめ

では、アコースティックギターの選び方などについて詳しく見ていきましょう。

目次

アコースティックギターの選び方について

アコースティックギターは、見た目だけでなく、本体のサイズや使用木材、弦の種類などさまざまです。初めてアコースティックギターの購入を検討されている方は、どのギターを選べば良いのか分かりにくいと思います。

アコースティックギターを選ぶ際のポイントは次の4つです。

アコースティックギターの種類、本体のサイズ、使用木材、弦の種類です。この4つのポイントを基準にすることにより、自分が求めているギターが選びやすくなるので、ぜひ参考にしてみてください。では、早速4つのポイントを見ていくことにしましょう。

アコースティックギターの種類

アコースティックギターは大きく分けるとフラットトップギターとガットギターの2種類になります。まずはこの2種類のギターについて知ることから始めましょう。

フラットトップギター(フォークギター)

フラットトップギターとは、本体(ボディ)の表面が平らに仕上げられているギターのことで、一般的に私たちがよく目にするギターの殆どがこのタイプになります。

フラットトップギターは、ボディの形や木材との組み合わせのバリエーションが豊富で、多くのギターメーカーからさまざまな種類のギターが販売されており、自分に合った好みのギターが選びやすくなっています。

また、弦はスチール製なので、きらびやかで伸びのある音色が特徴です。

フラットトップギターは、繊細な音からダイナミックで迫力のある音まで多彩な表現が可能なため、ロック、フォーク、フィンガーピッキングなどさまざまなジャンルで活用することができ、初めてのアコースティックギターとしてもおすすめできます。

ガットギター(クラシックギター)

ガットギターとは、ナイロン製の弦が張られているギターで、名前の由来は羊などの腸を材料としたガット弦を使用していたことからそう呼ばれています。

ガット弦は現在でも製造されており、ナイロン弦よりも優れた音質がメリットと言えますが、ナイロン弦よりも高価で音が狂いやすいというデメリットもあります。

現在では圧倒的にナイロン弦が普及していますので、ビギナーの方はナイロン製の弦で問題ありません。ガットギターは、材質の違いでクラシックギターとフラメンコギターに分けることができます。

また、ガットギターの特徴としては、広いネックとやや小さめの本体が挙げられます。フラメンコギターは、演奏が非常に激しいこともあり、通常のクラシックギターの材質とは異なります。

ナイロン弦によるやわらかでまるみのある音色が印象的で、クラシック、ジャズ、フラメンコなどで活用できます。ただ、お伝えしている通りネックが広いため、ロックやフォークのようなネックを握りこむようなスタイルには不向きです。

しかし、弦がやわらかくて指が痛くなりにくいのもナイロン弦のポイントと言えます。ガットギターは、教室などで本格的にクラシックギターを習いたい方におすすめします。

エレクトリックアコースティックギター(エレアコ)

エレクトリックアコースティックギターとは、通常のアコースティックギターにピックアップが内蔵されているギターのことです。アンプに接続することにより電気的に大音量で演奏することができるため、ライブやスタジオ録音などでも重宝します。

もちろん、アンプを通さなくても通常のアコースティックギターと同様な演奏もできます。エレクトリックアコースティックギターには、先にお伝えしたフラットトップギターとガットギターのタイプがあり、デザインも豊富で、さまざまなメーカーから販売されています。

値段も手ごろなものが割と多いので、実際に触れてみるのも良いと思います。ただ、ビギナーの方は、お伝えしている通り、初めは通常のフラットトップギターがおすすめです。

サイズをチェックしよう

ドレッドノートモデル

ドレッドノートは1916年にアメリカのマーティン社が発表した大型のボディが特徴のアコースティックギターで、私たちが普段目にする代表的なスタイルのギターです。

名前の由来はイギリス海軍の戦艦で、欧米では「大きなもの」の象徴として使われることがありますが、一般的にドレッドノートはお伝えしているギターを指します。大きなボディなので、女性には少々扱いにくいですが、低音から高音まで豊かな音量で演奏することが可能です。

OM(オーケストラモデル)

OMは1929年にマーティン社が発表した厚みが薄いギターで、バンジョー奏者ペリー・ベクテルがマーティン社に依頼して開発されたギターで、コンパクトで厚みが薄く、反応が早い特徴があります。

OMの名前は、ビッグバンドで使用することを想定して名付けられたと言われています。000(トリプルオー)と似ていますが、スケールはドレッドノートと同じです。

000(トリプルオー)オーディトリアムモデル

000(トリプルオー)はOM(オーケストラモデル)と似ていますが、スケールが632.5mmと短めですので、女性でも扱いやすいギターと言えます。OMと同様にコンパクトながら音量があるため、人気のあるモデルとなっています。

00(ダブルオー)グランドコンサートモデル

000(トリプルオー)をさらにコンパクトにしたモデルが00(ダブルオー)です。オーディトリアムモデルよりも繊細かつ鮮明で、透明感のある音が特徴のギターです。小ぶりなボディはクラシックギターのように座って演奏するスタイルにも合います。

ラウンドショルダー

ラウンドショルダーは、ギブソン社の代表的なギターモデルの一つで、ドレッドノートモデルの角を丸くしたようなボディが特徴です。ボディの上部がなで肩のように仕上がっていることから、スロープショルダータイプとも言われています。

音は、ドレッドノードモデルよりも骨太で、フォークやロックなど、いい意味で泥臭い演奏に向いていると言えます。

ジャンボ

ジャンボは、ギブソン社のアコースティックギターの中で最も大きなボディが特徴のモデルで、さらに大きなスーパージャンボは、見た目も音量もボリュームがあり、エルヴィス・プレスリーが好んで使用していたことでも有名です。

ロックだけでなく、フォークやカウントリーでも用いられることが多く、見た目以上に使い勝手の良いモデルです。

使用木材をチェックしよう

木材の仕組み・単板と合板

アコースティックギターのボディは、トップ・サイド・バックと3つの部位から構成されていて、それぞれに木材を組み合わせて造られており、3つの部位全てが一枚板で造られているものをオール単板、トップが単板でサイドとバックが合板のトップ単板、3つの部位全てが合板のオール合板の3種類に分かれます。

オール単板は、一枚板で造られているため、重量が軽くなり、音の振動が伝わりやすく、キレイな響きが特徴です。しかし、一枚板から造られるため非常に高価でもあります。

トップ単板は、トップに単板を使用することにより豊かな響きを出すことが可能で、バランス良くコストを下げたモデルです。オール単板よりも購入しやすくなっています。

オール合板は、3つの部位全てが合板のため、コストは大幅に下がりますが、全体的に重くなり、オール単板やトップ単板よりも振動が伝わりにくい傾向があります。

トップ板の種類

トップ板はボディの顔の部分であり、トップ板に使用する木材によって響きの質が左右されます。つまり、高価なギターほどトップ板に使用する木材の質が良くなります。

トップ板に使用される木材は主にスプルース(松)とシダー(杉)の2種類で、スプルースは振動が伝わりやすく、クセのないシンプルでナチュラルな音が特徴です。シダーはスプルースよりもやわらかく、反応の良い温かい音が特徴です。

サイド板とバック板の種類

サイド板とバック板に使用される木材の種類はとても多く、音色に関してもこの部位の種類によって左右されます。ただ、実際に使われている木材の特徴を全て知ることは大変ですので、代表的な木材を3種類紹介します。

最もサイド板とバック板に使われている木材はローズウッドで、音の伸びが長く、輪郭がハッキリした音色が特徴です。また、低音から高音までバランスよく鳴らしてくれるのもローズウッドが使用される理由です。

2つ目はマホガニーで、ローズウッドと並んでサイド板とバック板によく使用されています。音はローズウッドと比較した場合、伸びはやや短めですが、中高域がよく出る特徴があります。3つ目はメイプルです。メイプルは非常に硬い木材で、音質も硬くて鋭いのが特徴です。

木材の種類についてお伝えしていますが、実際に手で触れて、耳で確かめるのが一番分かりやすいと思います。自分の好みに合う1本を探してみましょう。

弦の種類を知ろう

弦の太さ

ギターの弦は、太ければ太いほどテンションが強くなりますので、その分弦を押さえる力も必要になります。しかし、テンションが強くなると振動が伝わりやすくなるため、力強く、音量も大きくなるメリットがあります。

ギターの弦の太さは一般的に「ゲージ」と呼ばれており、基本の太さは細い順に、エキストラライト、カスタムライト、ライト、ミディアムの4種類となっています。

最もよく利用されているのがライトゲージとなりますが、初心者の方は、テンションが低いエキストラライトゲージからの使用がおすすめです。

エキストラライトゲージは、鳴りは弱く繊細な弦ですが、初心者の練習用には最適だと言えます。弦の感覚になれてきたら、太い弦にチャレンジしていきましょう。

弦の材質

スチール弦の種類は、PHOSPHOR BRONZEと80/20BRONZEが一般的によく使用されています。どちらもパッケージに明記されているので選びやすくなっています。

PHOSPHOR BRONZEの特徴は、銅に少量のリンが加えられた素材が使用されており、サビが付きにくくなっているため、80/20BRONZEより若干耐久性があります。

音質は、煌びやかで温かみのある傾向があり、多くのメーカーがこの素材を採用しています。

80/20BRONZEは、その名前の通りブロンズが加えられている弦で、銅80%に対して亜鉛20%が配合されているのが特徴です。

PHOSPHOR BRONZEよりも若干耐久性に欠けますが、値段はその分安くなっています。

音質は、素直で個性はあまりなくフラットな傾向なため、自己主張しない音が好きな方には最適だと言えます。

アコースティックギターの値段について

中古を選択するのもあり

アコースティックギターは安いものなら¥10,000前後で購入することができますが、高いものだと¥1,000,000を超えてしまうこともあります。見た目は同じように見えるギターですが、値段が高いギターほど弾きやすくて性能もよく音も素晴らしいのが特徴です。

これはあくまでも新品のギターでの話です。

しかし、アコースティックギターには新品もあれば中古もあります。実は、中古のギターは狙い目でもあります。もちろん、しっかり造られたギターに限りますが、新品よりも大幅に値段は下がるため、購入しやすいメリットがあります。

また、古いギターほど木材も良質なものが使用されているケースが多いので、見た目はキレイでなくても、音が素晴らしく演奏性に富んだギターは数多くあります。実際に手で触れてみて、音を鳴らしてみましょう。

運命の1本に出会えるかもしれませんよ。

おすすめのアコースティックギター5選

S.Yairi ヤイリ アコースティックギター YF-3M

おすすめのアコースティックギター5選。最初に紹介するギターはS.YairiのYF-3Mです。フォークタイプのこのギターは、くびれが深くボディも小さめなので女性にもおすすめできます。トップ板にスプルースの単板、サイド板とバック板がサペリの合板が使用されています。

スプルースの単板がトップ板に使用されているのがこのギター最大のポイントでしょう。また、サイド板とバック板に使用されているサペリは、ローズウッドに近い音質ですが、比較的入手しやすくなっています。つまり、このギターは、コスパに優れた1本だと言えます。

クセのない音質と音量なので、弾き語りの伴奏にもおすすめです。

  • トップ板がスプルースの単板、サイド・バック板がサペリの合板
  • 小さめのボディなので、女性にもおすすめ
  • クセのない音質と音量で、弾き語りにもおすすめ

Aria Dreadnought AD-211

おすすめのアコースティックギター5選。続いて紹介するギターはAriaのAD-211です。ドレッドノートサイズのこのギターは、サイズも大きいので男性の初心者におすすめです。

アリアは初心者用のためのギターを多く製造していますが、言い換えれば、初心者にとって間違いのない、しっかりとポイントが押さえられているギターだと言えます。

スプルースの単板がトップ板に使用されており、サイド板とバック板にはマホガニーの合板が使用されていて、値段も¥25,000前後と非常にコスパに優れています。

明るめでボリュームのある音質となっており、レスポンスも悪くないため、様々なジャンルで使用できます。

  • トップ板がスプルースの単板、サイド・バック板はマホガニーの合板
  • ドレッドノートサイズなので、男性におすすめ
  • 明るめでボリュームのある音質、レスポンスも悪くない

YAMAHA CG142C

おすすめのアコースティックギター5選。続いて紹介するギターはYAMAHAのCG142Cです。これからクラシックギターを始めたいという方に強くおすすめしたいギターです。ボディは標準のクラシックギターのサイズで、男女ともに扱いやすいでしょう。

トップ板はスプルースの単板が使用されており、サイド板とバック板にはローズウッドが使用されています。ピアノ製造で培われた木材の知識と技術がギターの製造にも見事に反映されており、¥30,000前後とは思えない抜群の演奏性が特徴です。

音質もナチュラルで温かみがあり、申し分のない豊かな音量です。

  • トップ板がスプルースの単板、サイド・バック板がローズウッドの合板
  • 標準のクラシックギターサイズで、男女ともに扱いやすい
  • 抜群の演奏性、ナチュラルで温かみのある音質

YAMAHA LL6 ARE

おすすめのアコースティックギター5選。続いて紹介するギターはYAMAHAのLL6 AREです。YAMAHA独自の伝統あるオリジナルジャンボボディ仕様のこのギターは、フルサイズならではの豊かな音量、低音から高音までバランスよく鳴る透明感のある音質が特徴です。

トップ板はイングルマンスプルースの単板が仕様されており、サイド板とバック板にはローズウッドが仕様されています。

値段に関しては¥50,000前後と初心者には少し高めですが、スペックとしては中級者以上でも全く問題なく使用できる演奏性に優れた1本です。

LL6 AREは、生の音を実感したい方にぜひおすすめしたいギターと言えます。

  • トップ板がイングルマンスプルースの単板、サイド・バック板はローズウッドの合板
  • フルサイズならではの豊かな音量、バランスの良い透明感のある音質
  • 中級者以上でも使用できる高い演奏性

YAMAHA SLG200S NT

おすすめのアコースティックギター5選。最後に紹介するギターはYAMAHAのLG200S NTです。サイレントギターと呼ばれるこのギターは、サウンドホールがないため音が響くことはありませんが、ピックアップを搭載しているので、ヘッドホンやアンプに接続して音を出すことができます。

住宅環境などの事情で、大きな音が出せない方にこのギターはおすすめできます。しかし、このギターの良さは、エレキギターでもなくエレアコでもない独特のサウンドにあります。もちろん、エフェクターに通して多彩なサウンドを作り出すことも可能です。

単なる練習用としてだけでなく、プロの演奏家もライブステージで使用していますので、余裕のある方は試してみても良いかもしれませんね。

  • サウンドホールがないため音が響かない
  • ヘッドホンをつなげて練習用として活用できる
  • 独特のサウンドを作り出すことが可能

 

まとめ

「ビギナーにおすすめのアコースティックギター5選」と題しましてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?アコースティックギターと一口で言っても、その種類はさまざまで、大きさや構造、材質により音色も異なり、ジャンルの向き不向きなどもあります。

一般的に価格が高いギターほど質が良いので、分かりやすい面もありますが、ビギナーの方は、今回お伝えしたギターの特徴を再度おさらいしてみていただけたらと思います。そして、楽器屋さんで自分の目で見て、楽器に触れてみましょう。皆さんの参考になれたら嬉しいです。

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