ギターを手に入れ練習を始めて、人によっては早速バンドを組んで色々な楽曲に取り組み始めているかもしれません。しかし初心者にとって「音作り」というのは意外に大きな壁になってきます。
「憧れの音はあるけれどどんな機材を買っていいか分からない」
「そもそもいい音ってどんな音?」
初心者の段階ではアンプの設定ですらも戸惑うものです。今回はギター初心者でこれからエフェクターを手に入れたいという方向けに、おすすめのエフェクターを紹介します。
■迷ったらマルチエフェクター
巷では「とりあえずこのエフェクターを揃えよう」なんて話をよく聞きます。しかしあなたが揃えるべきエフェクターはどんな音が必要か、どんな音楽を演奏するか(バンドをコピーするか)によって変わってきます。
定番エフェクターを揃えればとりあえず対応できる、とも限らないのが正直な所です。ですので一台に多数のエフェクトを詰め込んだマルチエフェクターは、最も手軽な選択肢として最有力です。
特に近年は、マルチエフェクターでありながらコンパクトなサイズのモデルが登場しており、導入のハードルも下がっています。
今回ご紹介するのは、ZOOMのMS-50G、通称「マルチストンプ」というモデルです。
今までのマルチエフェクターといえば大きなボード状のものが主流でした。しかしこのマルチストンプは、コンパクトエフェクターサイズながら172種類のエフェクトやアンプモデリングを搭載。
それらから任意の6種類をペダル内で自由に組み合わせて使用可能という、革命的とも言えるペダル。
初心者の方にとって嬉しいのは、最初から30種類のプリセットが入っているので、とりあえずそこから好みの音を選んで使えるということ。著名なアンプ/エフェクターのモデリングが多数入っており、それらを自由に組み合わせられるので、これ一台で音作りの勉強から、実戦でも十分活躍します。
クロマチックチューナーが内蔵されているのも嬉しい所。お値段も¥9,000前後でお求めやすくなってます。非常におすすめです。
■BOSSのコンパクト&マルチエフェクター
日本が世界に誇るエフェクターメーカーの総本山とも言えるBOSS。しかしどこでも手に入るBOSSのエフェクターは、あまりにも定番すぎて個性が無い、食指が動かないというギタリストも多いものです。
しかし初心者でエフェクター選びに迷っている方には迷わずBOSSをお勧めします。なぜならBOSSのエフェクターは、総じて操作性がシンプルで効果が分かりやすいものが多く、価格も手頃だからです。さらにどこでも手に入る定番機ということは、トラブルの対応や代替品を手に入れるのも早いということ(海外でも)。
ほとんどの楽器店に置いてあるので試奏や質問がしやすいというのも強みです。さらに特筆すべきはBOSSのマルチエフェクター。
上位機種のGT-100はプロギタリストがステージ使用するほどの高い評価を持つモデル。上位機種とは言っても¥50,000円前後で販売されています。同じシステムをコンパクトエフェクターで組もうと思ったら幾らかかることやら・・・。
¥20,000前後で手に入るリーズナブルなモデルもあり、GT-100のサウンドエンジンを搭載しながらもコンパクトなGT-1や、抜群の操作性で評価の高いME-80など、「とりあえず一台持っておけばライブまでできちゃう」高スペックのマルチが揃っています。
コンパクト派の方には定番デジタルディレイペダルであるDD-7やDD-3がお勧めです。今やあらゆる音楽ジャンルのギタリストには必須となっているディレイ。DDシリーズは多くのプロギタリストのペダルボードに組み込まれる定番デジタルディレイ。一台持っておいて損はありません。
■小型エフェクター
エフェクターの進化はとても早く、たった10年前と今とですら大きく変わっていることがあります。それはエフェクターの小型化、軽量化です。最近では小型エフェクター専門のメーカーもあるほど。
ギターを始めたばかりの頃は、正直どれくらい続けられるか、今後どれくらい真面目に取り組むのか分からないものです。そんな初心者の頃から重たい高価なペダルを揃えて持ち歩いたり、保管したりというのは億劫な人も多いはず(上級者でも億劫です)。
そこで近年隆盛を極める小型エフェクターの出番です。BOSSなど通常のコンパクトエフェクターの半分強程度の大きさなので、保管するにも持ち歩くにも場所を取らずらくちん。小型なのでお値段控えめなペダルが多いことも嬉しい所です。
初心者の方におすすめなのは「定番エフェクターの小型化モデル」です。
例えばIbanezからは、名器と名高いオーバードライブ/ブースターである「Tube Screamer」や、アナログディレイ「AD9」直系のミニペダルが発売されています。空間系ペダルに定評のあるT.C Electronicからは、デジタルディレイ「Flashback」や、デジタルリバーブ「Hall Of Fame」のミニバージョンが。
どれも小型になってお安くなっているにも関わらず、サウンドクオリティは全く劣らないのが本当に素晴らしいです。
近年では「MOOER」、「HOTONE」、「One Control」など、小型エフェクターを中心に開発しているメーカーもあり、クオリティも上がってきています。「このエフェクトをとりあえず手軽に試したい」という時にパッと手に取れるペダルが多数揃っていますので、ぜひチェックしてみて下さい。
■まとめ
いかがでしょうか。
近年ではテクノロジーの進歩に伴い、クオリティの高いサウンドがとても手軽・手頃に楽しめるようになりました。エフェクターに限らずPCでの音楽制作、スマホアプリなどに目を向ければ、疑似環境でも様々な音作りが試せるようにもなっています。現代のモデリング技術の進歩には驚くばかりです。
今回紹介したペダルは初心者の方の導入にぴったりなものばかりです。実機を触って色々いじってみるだけで、エレキギターの世界は一気に広がります。ぜひ試してみてください。
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