聴いておきたいモダンジャズの名曲ランキング10選!

ジャズはアメリカ南部で派生した音楽ジャンルで、現在私たちがよく耳にするジャズは、ヨーロッパ音楽の理論と、アフリカ系アメリカ人のリズム(民族的な音楽)が融合して生まれました。

モダンジャズとは、ビバップからエレクトリック・ジャズ直前までの即興演奏を含むジャズの総称で、1940年代後半から1960年代後半までの時期に急速に発展しました。この時期には、レジェンドと呼ばれるプレイヤーが多く誕生し、数々の名曲と名演奏が世に送り出されました。

そこで今回は「聴いておきたいモダンジャズの名曲ランキング10選!」と題しまして、モダンジャズの名曲をランキング形式で10曲紹介していきたいと思います。

どの曲も誰もが一度は耳にする名曲ばかりですので、気になった曲があれば、ぜひその曲が収録されているアルバムを聴いてみてくださいね。

聴いておきたいモダンジャズの名曲ランキング10選!

今回紹介するモダンジャズの名曲ランキングは下記の通りです。

聴いておきたいモダンジャズの名曲ランキング10選!

Helen Merrill – You’d Be So Nice to Come Home To

聴いておきたいモダンジャズの名曲ランキング10選!第10位は、ヘレン・メリルの『You’d Be So Nice to Come Home To』です。

「あなたが待っている家に帰って来られたらすばらしいだろう」という意味を持つ題名の曲は、コール・ポーター作曲によるジャズのスタンダード曲で、現在に至るまで数多くのカバーが世に送り出されています。

中でも、ヘレン・メリルによる歌唱は、この曲の代名詞的な存在で、1955年リリースのアルバム『helen merrill with clifford brown』に収録されているバージョンが最も有名です。

プロデュースはクインシー・ジョーンズで、間奏のトランペットはもちろんクリフォード・ブラウン。モノラル録音ではありますが、非常にクリアの音質で、ブラスに影響されたというヘレン・メリルの温かい歌声を堪能することができます。

日本では、CMでも使用されていたのでご存知の方も多いと思います。気になった方は、ぜひアルバムをフルで聴いてみて下さいね。

Bud Powell – Cleopatra’s Dream

聴いておきたいモダンジャズの名曲ランキング10選!第9位は、バド・パウエルの『Cleopatra’s Dream』です。

1959年リリースのアルバム『The Scene Changes』に収録されていて、邦題『クレオパトラの夢』として日本では非常に人気のある曲ですが、アメリカやヨーロッパではそれほど人気のある作品ではありません。

その理由として、バド・パウエルのテクニックが衰え始めた時期の作品というのも挙げられます。しかし、モダンジャズ・ピアノの元祖と呼ばれるバド・パウエルの演奏は、晩年に近づくほど鬼気迫る内容で、聴く者を圧倒します。

壊れそうになりながらも、ギリギリのところでバランスが保たれている疾走感は、何度聴いても胸に迫るものがあります。とりわけこの曲だけ日本では有名ですが、気になった方は、ぜひアルバムをフルで聴いてみてください。

ちなみに、ジャケット写真でバド・パウエルと一緒に写っている坊やは彼の息子さんで、このアルバムでは、息子さんのために作った曲も収録されています。

Art Blakey & the Jazz Messengers – Moanin

聴いておきたいモダンジャズの名曲ランキング10選!第8位は、アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズの『Moanin』です。1958年リリースのアルバム『Moanin』の表題曲であり1曲目に収録されているファンキー・ジャズの代表曲です。

作曲は、ピアニストとして参加のボビー・ティモンズによるもので、ゴスペルの影響を受けて作られたというフレーズは、非常に効果的かつ印象的で、楽曲冒頭のピアノとブラスによる掛け合いは、一度聴いたら忘れられません。

この曲は、モダンジャズの名曲として多くのアーティストによってカバーされていますが、その独特の緊張感が味わえる本アルバムのテイクは、最も人気があります。

また、楽曲『Moanin』だけでなく、本アルバムに収録されている他の演奏も、歴史的価値の高い名曲揃いですので、ぜひフルで聴いてみてください。

アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズは、本アルバムだけでなく、『Night in Tunisia』や『CARAVAN』といった名盤がありますので、そちらもぜひチェックしてみてくださいね。

Dave Brubeck – TAKE FIVE

聴いておきたいモダンジャズの名曲ランキング10選!第7位は、デイヴ・ブルーベックの『TAKE FIVE』です。1959年リリースのアルバム『TIME OUT』に収録されています。

サクソフォンによる独特のフレーズとドラムソロが実に印象的なこの曲は、5/4拍子という非常に珍しいリズムが特徴で、その拍子は曲名の由来にもなりました。

5/4拍子を使用したジャズの曲は、『TAKE FIVE』が初めてではありませんが、実験的な枠を超えた重要な曲として広く親しまれています。

トルコの伝統的な民族音楽から影響を受けたと言われているこの曲は、通常の4/4拍子から離れてはいるものの、メロディーとバッキングが覚えやすいため、モダンジャズのスタンダード曲として高い人気があります。

これまでに多くのミュージシャンにカバーされてきましたが、『TIME OUT』でのテイクがベストと言われています。日本では、CMで使用されて一般的に広く知られるようになり、フィギュアスケートの村主章枝と小塚崇彦がプログラムに使用したことでも話題となりました。

Cannonball Adderley – Autumn Leaves

聴いておきたいモダンジャズの名曲ランキング10選!第6位は、キャノンボール・アダレイの『Autumn Leaves』です。

1958年リリースのアルバム『Somethin’ Else』の1曲目に収録されているこの曲は、シャンソンの名曲『枯葉』をジャズのスタンダードにした演奏として非常に人気があります。

アルバムの名義はキャノンボール・アダレイとなっていますが、実質はマイルス・デイヴィスが統制を執っているのがポイントで、アルバム全体を通して、マイルス・デイヴィスのトランペットが要となっています。

『Somethin’Else』の『Autumn Leaves』は、枯葉が散る情景が目に浮かぶような哀愁漂う演奏が人気で、これまでジャズ音楽に接する機会がなかった方にもおすすめできる1曲です。アルバム全体を通して聴いても疲れることはないので、ぜひフルで聴いていただければと思います。

演奏に参加しているミュージシャンも、モダンジャズの巨人ばかりですので、演奏を聴いてみて、気になる音があれば、そのミュージシャンが参加している別のアルバムも聴いてみましょう。

John Coltrane – My Favorite Things

聴いておきたいモダンジャズの名曲ランキング10選!第5位は、ジョン・コルトレーンの『My Favorite Things』で、1961年リリースのアルバム『My Favorite Things』の表題曲です。

原曲はミュージカル映画『Sound of Music』の劇中曲としてお馴染みですが、このアルバムでのコルトレーンの演奏は、カバーの中で最も人気のある録音です。コルトレーンは、この曲を録音した後、晩年に至るまでコンサートの定番として演奏し続けました。

『My Favorite Things 』は、41年という短い生涯の中で、コルトレーンが最も充実していた頃の録音で、最晩年のフリー・ジャズに移行していく雰囲気を感じさせながらも、親しみやすい演奏を楽しむことができます。もちろん、アルバムに収録されている他の曲も素晴らしい名演奏なので、ぜひフルで聴いてみてくださいね。

『My Favorite Things 』を聞いてみて、コルトレーンが気になった方は、『Giant Steps』(1960年)や『Ballads』(1962年)などもおすすめします。

傑作と呼ばれている『A Love Supreme』(1965年)も押さえておきたいアルバムですが、ジャズにあまり馴染みがない方には刺激が強いかもしれませんので、『My Favorite Things』を含めた前述のアルバムをまず楽しんでみましょう。

Mal Waldron – Left Alone

聴いておきたいモダンジャズの名曲ランキング10選!第4位は、マル・ウォルドロンの『Left Alone』です。1959年リリースのアルバム『Left Alone』の表題曲で、マル・ウォルドロンの代表曲であり、モダンジャズのスタンダードとして絶大な人気を誇る定番曲です。

この曲は、ジャズシンガーのビリー・ホリデーが作詞をし、彼女の伴奏をしていたマル・ウォルドロンが作曲したものです。しかし、ビリー・ホリデーが亡くなったことで、彼女との録音は実現できなくなりました。

ビリー・ホリデーの追悼盤としてリリースされた『Left Alone』は、ジャケットのビリー・ホリデーがなんとも悲しく見えます。表題曲に関しては、ジャッキー・マクリーンが彼女の代わりに演奏しています。その演奏は、正に歌そのもので、マル・ウォルドロンの伴奏も鬼気迫るものがあり、聴く者の胸を打ちます。

日本では、アルバムが発売された頃から人気があり、多くのリスナーが涙した超名曲です。

Chet Baker – My Funny Valentine

聴いておきたいモダンジャズの名曲ランキング10選!第3位は、チェット・ベイカーの『My Funny Valentine』です。このアルバムは1956年にリリースされたウエストコーストを代表する作品として知られています。

チェット・ベイカーは優れたトランペット奏者ですが、ヴォーカリストとしても実に素晴らしく、その中性的で洗練された歌声は今でも多くの人を魅了し続けています。特に、このアルバムに収録されている『My Funny Valentine』のカバーは、彼の代表的な録音の一つで、多くのアーティストが同曲をカバーしています。

ジャズでは、マイルス・デイヴィスやフランク・シナトラ、エラ・フィッツジェラルド、サラ・ヴォーンといったアーティストがカバーをしていますが、チェット・ベイカーのカバーは非常に人気が高く、決定的な名録音となっています。

アルバムは発売当初モノラル盤としてリリースされましたが、後にステレオ盤も発表され、現在はそのどちらもCDで入手することができます。気になる方は、聴き比べてみるのも面白いと思います。

Miles Davis – So What

聴いておきたいモダンジャズの名曲ランキング10選!第2位は、マイルス・デイヴィスの『So What』です。1959年にリリースされたアルバム『Kind of Blue』に収録されています。『Kind of Blue』はモダンジャズ屈指の名盤で、ジャズに馴染みのない方にとって最も入りやすい作品だと言えます。

参加ミュージシャンは、マイルス・デイヴィスをはじめ、ジョン・コルトレーン、キャノンボール・アダレイ、ビル・エヴァンス、ウィントン・ケリー、ポール・チェンバース、ジミー・コブというそうそうたる顔ぶれです。

もちろん、音楽的にも素晴らしい内容の1枚で、コード進行を主体とせず、モードを主体としたモード・ジャズの完成形としても広く知られているアルバムです。簡単に言えば、より自由にソロプレイができるスタイルで、メロディーもじっくり聴かせる演奏が特徴的です。

『So What』は、無駄な音のない演奏がポイントで、これまでに多くのミュージシャンに影響を与えていて、今聴いても新しい発見のあるバイブルのような曲です。『Kind of Blue』は、『So What』はもちろんですが、素晴らしい作品のオンパレードなので、ぜひフルで聴いてみてください。

Bill Evans – Waltz for Debby

聴いておきたいモダンジャズの名曲ランキング10選!第1位は、ビル・エヴァンスの『Waltz for Debby』です。1961年にヴィレッジヴァンガードでおこなったライブ演奏を収録したアルバムの1曲目で、ビル・エヴァンスの代名詞的な作品です。

『Waltz for Debby』は、『Portrait in Jazz』と共に人気の高いアルバムですが、ビル・エヴァンス・トリオが最も充実していた頃のライブ盤として、芸術的にも優れた内容の作品と言えます。

しかし、このライブ演奏の11日後にベーシストのスコット・ラファロが交通事故により他界していまいます。ビル・エヴァンスの片腕として大活躍したスコット・ラファロの死により、彼の演奏は少しずつ変化していくことになります。

『Waltz for Debby』は、1956年のアルバム『New Jazz Conceptions』で初めて収録された曲で、ビル・エヴァンスの姪デビイのために作曲した愛らしいワルツです。

初めは3拍子ですが、途中から4拍子に変化する特徴的な曲で、ライブ盤で広く知られるようになり、モダンジャズのスタンダードとして現在も評価され続けています。

ビル・エヴァンスは、ソロとしてもこの曲を演奏していますが、スコット・ラファロとの緊張感たっぷりの演奏が楽しめるライブ盤は、何度聴いても感動的です。この曲を聴いて、彼の演奏が気になった方は、ぜひ他のアルバムも聴いてみてください。

まとめ

「聴いておきたいモダンジャズの名曲ランキング10選」と題しましてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?モダンジャズには数多くの名演奏や名曲と呼ばれている作品がありますが、今回ランキングで紹介した楽曲は、最もポピュラーな演奏だと言えます。

もちろん、他にも素晴らしい曲は山のように存在しますので、ジャズをあまり聴いたことがない方は、ひとつの切っ掛けとして、楽しんでみてはいかがでしょうか?気になった曲があれば、ぜひアルバムを手に取って最後まで聴いてみて下さいね。皆さんの参考になれば嬉しいです。

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