DTMでおすすめのオーケストラ音源・プラグイン比較ランキング5

音楽制作の環境は、パソコンの普及はもちろんですが、スペックや性能が劇的に向上したこともあり、今では最終の音調整以外の殆どの作業を自宅でもできるようになりました。

パソコンを使用しての音楽制作で欠かせないのがDAW(Digital Audio Workstation)の存在で、一昔前までは、ハード音源を接続して作業するのが一般的でしたが、現在では、ソフトウェア音源を使用する場面が増えました。

ソフトウェア音源の利点は、何と言ってもパソコンにインストールするだけで簡単に使用できる点でしょう。

ハードウェア音源は、ドラムマシンやシンセ音源、ピアノ音源など、それぞれ単体を複数接続する場合が殆ど(マルチ音源もありますが)なので、いざ外部に持ち出すとなると非常に手間がかかります。また、ミキサーやエフェクター、シールドなどの機材を含めるとかなり大掛かりになります。

しかし、ソフトウェア音源なら、パソコンとDAW(オーディオインターフェースは必要)さえあれば、音楽制作の環境が整います。

そこで今回は、「DAWでおすすめのオーケストラ音源ランキング5【2019年】」と題しまして、シンセ音源やピアノ音源に続き人気の高いオーケストラのソフトウェア音源をランキングで紹介していきたいと思います。ぜひ参考にしてみてください。

DAWでおすすめのオーケストラ音源ランキング5【2019年】

今回は、下記の内容でお伝えしていきます。

目次

DAWでおすすめのオーケストラ音源ランキング5【2019年】

今では日本の音楽文化のひとつとなったボーカロイドですが、作品の要として非常に重要な役割を果たしているのがオーケストラ音源です。

もちろん、ドラムやベース、ギター音源も重要ではありますが、オーケストラ音源は決定的に作品の色が左右されるほど繊細な音色なので、ひとつの音源だけでなく、複数の音源を所有しているアーティストも多いです。

また、オーケストラ音源は、ボーカロイド用としてだけでなく、映画やドラマ、CMなどでも重要な存在で、ハリウッド映画でも当たり前のように使用されています。

現在私たちが耳にするオーケストラの音の大半は、ソフトウェア音源によるものだといっても過言ではありません。それほどまでに現行のオーケストラ音源はリアルな表現が可能です。今回ランキングで紹介するオーケストラ音源は、どれもプロの現場で使用されているものばかりです。

気になるものがあればチェックしてみてくださいね。

PROJECT SAM ORCHESTRAL ESSENTIALS PACK

DAWでおすすめのオーケストラ音源ランキング5【2019年】第5位は、PROJECT SAMのORCHESTRAL ESSENTIALS PACKです。リリースから7年以上経つ初代ORCHESTRAL ESSENTIALSに2代目の音源がプラスされた非常にお得なバンドルです。

初代のORCHESTRAL ESSENTIALSは既に廃盤となっているため、このバンドルは在庫限りの製品ではありますが、動作が軽いのはもちろん、高音質で細かな設定をしなくてもそのままの音で使用できるので、今でも人気の高い製品です。

Windowsの場合、32bit&64bitのOSに対応していて、Windows10でも問題なく動作します。搭載エンジンとしてNative Instruments社のKONTAKT PLAYER 5が付いていますが、可能であれば、他の音源も同時に使用できるフルバージョンのKONTAKT 5以降の購入をおすすめします。

この音源は、フル・オーケストラにストリングス、ブラス&ウッドウィンズ・アンサンブル、そしてクラシカル&ワールドパーカッションまでを網羅していて、フィルムスコアやゲーム・ミュージック、ポップなどさまざまなジャンルで即戦力になります。

使用する際の環境として、12GB以上空き容量が必要になりますが、他のオーケストラ音源と比較しても容量はかなり絞られているのが特徴で、お伝えしている通り、動作は本当に軽いです。マルチでの使用も便利ですが、セッションごとに分けて使用するとリアルなオーケストレーションを作ることができます。

仕様そのものもシンプルなので、初めてのオーケストラ音源としてもおすすめできます。

SPITFIRE AUDIO ALBION V TUNDRA

DAWでおすすめのオーケストラ音源ランキング5【2019年】第4位は、SPITFIRE AUDIOのALBION V TUNDRAです。

SPITFIRE AUDIO は、2007年に「自分たちが必要とするライブラリ」を制作するために設立された会社で、これまでに数多くのKONTAKT用のライブラリを開発してきました。

ライブラリは、ピアノやストリングスといった楽器から、ヒューマンビードボックスやグラス、フィールドレコーディングといった身の回りの環境音など多岐にわたります。

しかも、それらのライブラリは、プロのミュージシャンやコンポーザー、エンジニアの要望に応えるように作られていて、楽器作りと同じようなスタイルがポイントです。

よって、SPITFIRE AUDIOのライブラリは、映画製作や放送局はもちろん、CM制作の現場での使用頻度が高く、絶大な支持を得ています。

ALBION V TUNDRAは、オーケストラからシンセ系のストリングスサウンドやブラスまで、映画音楽などで最低限必要なオーケストラ・サウンドがほぼ再現できるように作られていて、総容量は44GB以上あります。

オーケストラの収録には100名ものミュージシャンが参加し、アタックからリリース音まで非常に細かく録音されていて、創作意欲が掻き立てられる仕様となっています。GUIも分かりやすく、購入したその時からすぐに利用できる使いやすさも特徴です。

ALBION V TUNDRAの利用方法としては、オーケストラ楽曲制作だけでなく、シンセ系の打ち込み音楽との相性も抜群なので、ボーカロイドの楽曲制作にもおすすめできます。また、現代音楽を小規模なスペースで演奏する際のライブ音源としても利用しやすいです。

VIENNA SPECIAL EDITION VOL.1

DAWでおすすめのオーケストラ音源ランキング5【2019年】第3位は、VIENNA SPECIAL EDITION VOL.1です。VIENNAは、定番中の定番のオーケストラ音源ということあって、多くのコンポーザーがブログなどでレビューしているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか?

非常に容量が大きいため、全てのライブラリを揃えるのは大変ですが、それだけ細かな表現が可能なオーケストラ音源ということになります。しかし、これからオーケストラ音源を購入しようと考えている方にとっては、かなり敷居の高い音源でもあります。

表現方法の自由度が高いということは、まともな設定をしなければ薄っぺらい音に仕上がってしまいかねません。DAW上でオーケストラの楽曲を制作するということは、作曲するテクニックとはまた違った腕が必要になってきます。

VIENNA SPECIAL EDITION VOL.1は、VINNAの膨大なオーケストラ音源をコンパクトにまとめた仕様で、ストリングス、管楽器、打楽器のアンサンブルを含めたインストゥルメントが収録されていて、基本的なアーティキュレーションの設定も可能です。

非常にリアルな音ですが、お伝えしている通り、細かな設定をすることでさらに生々しい表現ができます。ただし、アーティキュレーションに関しては、制約があるため、表現に物足りなさを感じた場合は、拡張音源のVIENNA SPECIAL EDITION PLUSを購入する必要が出てきます。

VIENNA SPECIAL EDITION VOL.1は、比較的安価に購入できるオーケストラ音源ですが、目的の音楽制作に合っているかの判断が必要なので、初めての音源としては少し扱いにくいかもしれません。

ただ、目的に合っているのであれば、素晴らしい音楽制作が可能です。他のメーカーの音源でも言えることですが、見極め方としては、YouTubeなどのレビューがかなり参考になります。まずは、それらのレビューをしっかりチェックしてみましょう。

搭載エンジンはVIENNA INSTRUMENTSです。

EASTWEST Symphonic Orchestra

DAWでおすすめのオーケストラ音源ランキング5【2019年】第2位は、EASTWESTのQUANTUM LEAP Symphonic Orchestraです。EASTWESTは、サンプル音源のライブラリを開発するアメリカの企業です。

QUANTUM LEAP Symphonic Orchestra(通称QLSO)は、VIENNAと人気を二分する定番のオーケストラ音源で、アメリカの企業ならではの、壮大で迫力のあるサウンドが特徴です。

QLSOは、4つのグレードが提供されていて、スタンダードのSilver、上位版のGold、最上位版のPlatinumとPlatinum Plusがあり、それぞれ使用する目的に合わせて購入することができます。

もちろん、最上位版のPlatinum Plusがおすすめではありますが、オーケストラ主体の音楽制作を目的としていない場合は、スタンダードのSilverで十分対応できます。

オーケストラ主体の音楽制作を目的としている場合は、迷わずPlatinum Plusを選びましょう。最上位版はアーティキュレーションの制限もなく、3つのマイクポジションで収録した24bitのライブラリが使用できます。

ただし、総容量は164GBもあるので、高速のHDもしくはSSD環境が望ましいです。QLSOを使用した音楽制作の傾向としては、お伝えしている通り、壮大で迫力あるオーケストラ作品です。

例えば、ハリウッドのアクション映画のような音作りにはもってこいで、ジャズやロックとの相性も抜群です。搭載エンジンはPLAYです。

Native Instruments SYMPHONY SERIES COLLECTION

DAWでおすすめのオーケストラ音源ランキング5【2019年】第1位は、Native InstrumentsのSYMPHONY SERIES COLLECTIONです。現時点で最もプロの現場で採用されているオーケストラ音源のひとつで、総容量は164GBもあるモンスター音源です。

しかし、ただ単に大容量というのではなく、アーティキュレーションの設定やマイク位置などを細かく録音しているのがポイントで、正直、フル・オーケストラの録音現場に居るかのような感覚になるほどリアルなサウンドです。

SYMPHONY SERIES COLLECTIONは、ブラス、ストリングス、ウッドウィンド、パーカッションのセクションごとにオーケストラ専用のスタジオで録音していて、ステレオマイクやクローズマイク、ミッドマイク、ファーマイクといった録音方法が異なる音を収録しているのがポイントで、曲のシーンに合わせて音色を選ぶことが可能です。

また、音と音との繋がりも機械的でないところもこの音源の特徴だと言えます。値段はおよそ¥130,000なので、簡単に手が出る音源ではありませんが、使い方さえマスターすれば、オーケストラ音源はこのひとつで完結します。

あと、Native Instruments社の主要な製品がひとつにまとまったKOMPLETEというバンドルがあり、KOMPLETE 12 ULTIMATE Collectors Editionには、SYMPHONY SERIES COLLECTIONが含まれていて、値段はおよそ¥200,000です。

Native Instruments社の音源の特徴は、クリアかつ洗練されているところで、下品な音はありません。ギターの歪むようなダークな音を求めている方には不向きでしょう。一方、EDMや幻想的なゲーム音楽、映画の効果的な音作り、オーケストラの打ち込みなどには抜群の威力を発揮します。

ボーカロイドを使用した音楽にもピッタリなので、そのような音楽制作をしたい方には、ぜひKOMPLETEもチェックしてみてくださいね。

まとめ

「DAWでおすすめのオーケストラ音源ランキング5【2019年】」と題しましてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?DAWで使用するオーケストラ音源の多くは、ソフトウェアサンプラーで利用することができます。

現時点でよく利用されているソフトウェアサンプラーは、Native Instruments社のKONTAKTです。もちろん、Native Instruments社以外のメーカーからもソフトウェアサンプラーはリリースされていますが、操作性や互換性をしっかり調べて、自分に合うものを選ぶようにしましょう。

お伝えしているKONTAKTは、対応しているライブラリが多く扱いやすいので、DAW環境でサンプラーを初めて導入する方にもおすすめです。

今回紹介したオーケストラ音源は、メーカーで開発した専用エンジンを使用するものとKONTAKT対応のライブラリがあります。気になった音源があればメーカーサイトやミュージシャンのデビュー記事、YouTube動画などをチェックしてみてくださいね。皆さんの参考になれば嬉しいです。

 

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