DTMでおすすめのピアノ音源・プラグイン比較ランキング【最新版】

パソコンの普及に伴い、今では自宅で気軽に音楽制作ができるようになりました。一昔前では、Macが音楽制作にピッタリだと言われていた時代もありましたが、近年では、Windows系のパソコンはもちろん、タブレットPCやスマートフォンでも簡単に音楽制作ができます。

パソコンやスマートフォンなどで音楽を制作する場合、最もよく使用されているのがDAW(Digital Audio Workstation)です。そして、DAWを使用する際、今では当たり前のように活用されているのが、ソフトウェア音源です。

ソフトウェア音源は、ピアノやギター、ベース、ドラムといった生楽器の音を容易に再現することができるため、DAWでは欠かすことのできない、重要な役割を果たすソフトウェアです。

そこで今回は、「DAWでおすすめのピアノ音源ランキング5【2019年】」と題しまして、ソフトウェア音源の中でも、ドラム系に続き最も使用頻度が高い、ピアノ音源のおすすめを5つ紹介していきたいと思います。ぜひ参考にしてみてください。

DAWでおすすめのピアノ音源ランキング5【2019年】

今回は、下記の内容でお伝えしていきます。

目次

DAWでおすすめのピアノ音源ランキング5【2019年】

パソコンを使用しての音楽制作において、以前はハードウェアのピアノ音源が主流でした。現在でも、ハードウェアのピアノ音源の質は非常に高く、プロのスタジオではメインで使用しているものも多くあります。

しかし、ソフトウェアのピアノ音源もプロの現場で使用されるようになってきました。背景には、パソコンの処理能力が高速になり、容量そのものも大きくなってきていることが挙げられます。

近年では、ノートパソコン1台だけで音楽制作しているミュージシャンも増えてきています。今回紹介するピアノ音源はソフトウェアによるものですが、どの音源もプロの現場で愛用されているものばかりです。

では、それぞれの音源について詳しくお伝えしていきたいと思います。

East West Quantum Leap Pianos

DAWでおすすめのピアノ音源ランキング5【2019年】第5位はEast WestのQuantum Leap Pianosです。オーケストラ音源(特にストリングスは素晴らしい)で有名なEast Westによるソフトウェアのピアノ音源(PCM)で、総サンプルは363GBと大容量です。

収録されているピアノは、Bechstein D-280、Steinway D、Bosendorfer 290、Yamaha C7で、どの音色もメーカーの特徴がハッキリ分かるほど非常にリアルです。ベロシティに関しても細かな表現が可能です。

DAW上でも、他の音源(ギターやドラム、ベース)に音が負けてしまうこともなく、さまざまなジャンルの音楽制作に対応できますが、非常に繊細な表現が可能なので、クラシック音楽にもおすすめできるピアノ音源と言えます。

使用する上での注意点は、とにかく大容量なのでインストールに時間が掛かります。パソコンのスペックはもちろんですが、パソコン本体の容量にも十分気を付ける必要があります。

HDDでも問題なく動作しますが、いくつもの音源と同時に使用した場合、感覚的に少し遅れるような印象を受けるので、できればSSD環境での使用をおすすめします。

あと、このピアノ音源はオーサライズにiLok(ドングル)が必要です。つまり、使用する場合は常にiLokをパソコンにUSB接続しておかなければなりません。

音楽制作用に自作したパソコンならそれほど問題ではないかもしれませんが、ノートパソコンを使用する場合は、他のハード機器とのバランスを考える必要が出てくるので、その辺りも注意しましょう。スペックの高いパソコン環境での音楽制作に向いているピアノ音源です。

Synthogy Ivory II Grand Pianos

DAWでおすすめのピアノ音源ランキング5【2019年】第4位はSynthogyのIvory II Grand Pianosです。Ivoryはソフトウェアによるピアノ音源では最も人気のある製品で、音のバランスや粒立ち、詳細なベロシティ設定など、あらゆる面で非常に優れています。

よって、プロの現場でも使用される機会がとても多いピアノ音源です。総サンプルは77GBなので、Quantum Leap Pianosよりも容量は少ないですが、それでも80GB近くの空きが必要になります。

収録されているピアノは、Bösendorfer 290 Imperial Grand、German Steinway D 9′ Concert Grand、Yamaha C7 Grandです。

このピアノ音源にもYamahaのC7が収録されていますが、C7は、クラシックからロック、ジャズなど、あらゆるジャンル対応できるピアノなので、パソコンでの音楽制作にも大活躍します。

また、Ivory II Grand Pianosは、他の楽器と音が混ざったとしても、音が潰れるといったことがないのが特徴です。つまり、誰が聴いてもIvoryだということが分かります。

メリット言えばメリットなのですが、クセがハッキリしているので、ジャンルによっては使い方に工夫が必要になるかもしれません。ただ、オールマイティな音源なので、DAWを使用しての音楽制作にはしっくりくるピアノ音源だと言えます。

注意点として、iLokによるオーサライズが必要です。デスクトップ型のパソコンを使用する場合でも、USBポートにはある程度空きが確保できるようにしておきたいです。

ソフトウェア音源は、認証にUSBドングルを採用している製品が多いので、音源を追加していくことを想定してパソコン環境を整える必要があります。

SpectraSonics Keyscape

DAWでおすすめのピアノ音源ランキング5【2019年】第3位はSpectraSonicsのKeyscapeです。SpectraSonicsは、DAWを使用する音楽制作ではお馴染みのメーカーで、オールマイティなソフトウェアのシンセサイザーOmnisphereや、ベース音源のTrilianが有名です。

正統派の音からアバンギャルドな音まで、痒い所に手が届く豊富なバリエーションが特徴で、このKeyscapeも鍵盤楽器の欲しい音がほぼ網羅されています。総サンプルは77GBあり、ピアノとエレピはもちろん、チェンバロやオルガン、トイピアノなど、630種類の鍵盤楽器の音色が収録されています。

ピアノには定番のYamaha C7が収録されていて、細かなベロシティの調整も可能で、音の粒立ちも良いです。そして、なによりも音がクリアです。収録されている他の楽器に関しても同様にキレイな音色なので、初めての鍵盤楽器の音源としてもおすすめできます。

使い方としては、サンプリングを逆回転させてミックスすることも可能ですし、他の鍵盤楽器とミックスすることもできます。また、サンプリングの波形を編集することもできるので、かなりマニアックな表現もできます。

ジャンルとしては、オールマイティに使用できますが、エレクトロニカなどの楽曲制作にも向いています。注意点は、一つひとつの楽器の読み込みに多少時間が掛かるところです。

大容量の音源の特徴として、HDDでは感覚的に音が遅れる印象を受けるので、できればパソコンはSSDの環境が望ましいです。あと、ダイナミックレンジが良いため、このソフト以外の音源とミックスする場合は、イコライジングする必要があります。

Keyscapeは、パソコンのスペック次第で、ライブ演奏も可能ですが、音楽制作用としての使用が無難です。

XLN Audio  Addictive Keys

DAWでおすすめのピアノ音源ランキング5【2019年】第2位はXLN AudioのAddictive Keysです。XLN Audioは、高品質なドラムのソフトウェア音源Addictive Drumsが有名なスウェーデンのメーカーで、キーボード音源も開発しています。

Addictive Keysは、とにかく軽い動作が最大の特徴だと言えます。そして、プリセット数が多いので、楽曲制作の際はスピーディに好みの音色を選ぶことが可能です。

Addictive Keysは、Studio Grand、Modern Upright、Mark One、Electric Grandと現在4つのピアノ音源を販売していて、それぞれSteinway Model D、YAMAHA U3、Fender Rhodes Mk. 1、YAMAHA CP-80に基づいて音色が作られています。

4つの音源はどれも素晴らしい内容なので、全部揃えておきたいところ。単品でも通常¥10,000前後で購入できるので、お買い得なのですが、XLN Audioでは、さらにお得なバンドルのセットとしての購入もできます。

バンドルは、4つの音源から好みの2製品が選べるものと、3製品選べるものがあり、3製品のバンドルだと通常¥20,000前後で購入することができます。また、セール期間中だと3製品のバンドルが¥10,000円前後で購入できる場合もあるので、取り扱いの業者をまめにチェックしておきましょう。

XLN Audioのホームページを見るとAddictive Keysの品質について詳しく説明していますが、簡単にまとめると、調整されたピアノを整備されたスタジオで、高品質な録音機材を使用し、ていねいにサンプリングしているということです。

よって、DAW上でも、スタジオで録音するような感覚で音楽制作をすることができます。非常にクリアでヌケの良い音色なので、オールマイティに使用できますが、ボーカル録音などでは、ボーカリストによりイコライジングで調整する必要があります。

オケの場合でも、使用する音色次第では、ピアノの音が埋もれてしまう場合もあるので、注意しましょう。細かなニュアンスは若干苦手なピアノ音源ですが、非常に動作が軽いので、扱いやすいのがポイントです。

Modartt Pianoteq 6

DAWでおすすめのピアノ音源ランキング5【2019年】第1位はModarttのPianoteq 6です。ここまで紹介してきたピアノ音源は、どれも実際の楽器から音をデジタル録音した音源ですが、Pianoteq 6は物理モデリングによる音源です。

物理モデリングとは、実際の物理コンポーネント(部品など)で構成されるシステム(機器など)をモデル化して、シミュレートする方法のことです。Pianoteq 6の場合で説明すると、ピアノそのものを仮想空間上で再現するというものです。

もう少し細かく言えば、ピアノの弦、ハンマー、ダンパーといったピアノのアクションをコンピューター上で作り上げます。実際のピアノは、指で鍵盤を弾くことで、アクションが作動し、ハンマーは弦を叩きます。

そして、鍵盤から指を離すことで、ダンパーが弦を押さえて音が止まります。その仕組みを仮想空間上で作り上げるのが物理モデリングのピアノ音源なのです。

もちろん、弦の性質や強度なども含め、ありとあらゆる部分をシミュレートするので、限りなく生楽器に近い音が出ます。ここがサンプリング音源との違いです。

また、Pianoteq 6は、容量がわずか50MBなので、パソコンに負担を掛けないため、非常にスムーズな音楽制作が可能です。さらに、ベロシティに関してもサンプリング音源とは比べものにならないほどなめらかなのもポイントです。

Pianoteq 6は、自宅での音楽制作だけでなく、ライブ演奏でもストレスフリーなのでおすすめです。現在はバージョンが6となり、これまで以上にリアルなモデリングに仕上がっていて、今後の進化も期待できます。ぜひお試しください。

【番外編】iPhoneやiPadで利用できるおすすめのピアノ音源

ここまではパソコン環境でおすすめできる5つのピアノ音源をランキングでお伝えしてきましたが、ここでは、iPhoneやiPadで使用できるピアノ音源を紹介したいと思います。

iPhoneやiPadをお持ちの方で、音楽制作に興味のある方ならご存知かと思いますが、iPhoneやiPadでも音楽制作は可能です。実際にDAWもいくつかアプリで登場していて、パソコンのようにマウスを使うのではなく、指で操作できるので、直感的な作業が可能です。

また、さまざまな音源もアプリとして数多く販売されています。iPhoneやiPadは持ち運びも容易なので、これらのアプリはライブ演奏にもピッタリです。次に紹介するアプリもぜひ参考にしてみてください。

KORG KORG Module

KORGのKORG Moduleは、iPhoneとiPadで使用可能な鍵盤楽器の音源モジュールです。鍵盤を使用しての演奏をする場合は、別途キーボードを用意する必要はありますが、KORG Moduleは、現在リリースされているiOS用アプリで、最も優れている鍵盤楽器の音源モジュールだと言えます。

使用感は、指で直感的に操作が可能なので、パソコンよりも使いやすいです。気になる音ですが、アコースティックピアノはもちろん、エレピやオルガンも実にリアルな音色です。

エレピでは、音色の設定だけでなく、22種類のエフェクトから2つ設定することができます。オルガンは、ロータリースピーカーの回転などの設定などもできるので、ライブ演奏でもかなり高度な操作が可能です。

KORG Moduleは、標準のプリセット音源だけでも十分使用できる内容ですが、後から別の音源を追加で購入することもできます。目玉は何といってもSynthogyのIvoryです。

容量は1.99GBもあるので、使用するiPhoneやiPadのスペックと容量で操作感は左右されますが、無理なく使用できる環境であれば、ぜひ追加したい音源です。

KORG Moduleは、単に音源として利用するだけでなく、簡単な音楽制作も可能で、録音したファイルはPCへ転送もできます。もし、本格的に音楽制作をしたい場合は、別途KORG Gadgetを購入することで、KORG ModuleをKORG Gadget内で音源として使用することができます。

iPhoneやiPadは持ち運びも容易で、場所を選ばず作業ができるため、KORG GadgetやKORG Moduleは非常に利便性の高い音楽制作アプリだと言えます。

また、microKEY-25やMobile Keysといったモバイル用としても重宝するキーボードがあれば、さらに高度な音楽作成も可能です。iPhoneやiPadを使用しているユーザーの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

KORG MODULE

「DAWでおすすめのピアノ音源ランキング5【2019年】」と題しましてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?今回紹介したピアノ音源はどれもおすすめですが、購入する際のポイントは、現在使用しているパソコンのスペックに合っているかが重要です。

可能であれば、音楽制作するための専用のパソコンを新しく用意するのがベストです。パソコンを自作できるなら、安くて機能性に優れたマシンを組み立てることも可能です。

その辺りも検討しつつ、自分に合ったピアノ音源を選んでみてはいかがでしょうか?皆さんの参考になれば嬉しいです。

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